色素沈着の種類とメカニズム|色素沈着を起こさないための方法も紹介

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色素沈着を起こした肌は肌が黒ずんだ状態のことで、脇やデリケートゾーンなどさまざまな部位に起こります。特に白い肌には黒ずみが目立つため、肌トラブルとして悩む女性は多いでしょう。

色素沈着には外的刺激やターンオーバーの乱れなど、いくつかの原因があります。セルフケアではなかなか改善しにくいため、色素沈着を起こさないことが大切です。

本記事では、色素沈着のメカニズムや種類、原因などについて解説します。色素沈着を対策して、キレイな肌を保ちましょう。

色素沈着とは?そのメカニズムについて

色素沈着とは、皮膚内にメラニン色素が過剰に蓄積した状態です。肌の一部が黒ずむことを色素沈着と呼びます。

メラニン色素は肌の奥にある基底層(表皮の最下層)で作られ、その量が多いほど肌の色は黒くなります。

メラニン色素は紫外線や摩擦などの刺激が原因となり生成されますが、肌のターンオーバーとともに体外に排出されるため、通常は過剰に蓄積しません。

しかし、生活習慣の乱れや過剰なストレスなど何らかの原因でターンオーバーが乱れると、体外にうまく排出されず、メラニン色素が蓄積します。

肌への刺激やターンオーバーの乱れによって、メラニン色素の生成と排出のバランスが崩れると色素沈着が生じるため、注意が必要です。

色素沈着の種類

両手で顔をおさえて鏡を見る女性

色素沈着の種類を2つ紹介します。

  • 摩擦性黒皮症
  • 炎症性色素沈着

摩擦性黒皮症

摩擦性黒皮症とは、肌の組織にメラニン色素やその他の物質が沈着することで、黒褐色に変化した状態のことです。首筋から頸部にかけてや鎖骨上部、肩などに灰色がかった褐色の色素沈着が見られることが一般的です。

ナイロンタオルで肌を強くこすった場合に起きやすく、別名「ナイロンタオル黒皮症」とも言われています。

ナイロンタオルの他には、ブラシやフェイスブラシなどの入浴用具を使って肌を強くこすると色素沈着が起こります。

また、マッサージ機器や合成繊維の下着による強い刺激も摩擦性黒皮症の原因です。

炎症性色素沈着

炎症性色素沈着とは、皮膚に生じた炎症によって色素沈着が起きた状態です。

ニキビやケガ、やけど、虫刺されによる炎症が刺激となり、肌の基底層(表皮の最下層)にあるメラノサイトがメラニン色素を生成します。

肌のターンオーバーとともにメラニンは体外に排出され、目立たなくなるケースがほとんどですが、炎症が悪化すると黒ずみが色素沈着として残るため注意が必要です。

また、ムダ毛処理による脇の黒ずみや、合わない化粧品・家庭用品・植物による皮膚炎なども炎症性色素沈着に分類されます。

関連記事:脇の黒ずみのメカニズム|黒ずみの原因と対処法を紹介

ムダ毛処理に注意!色素沈着が起こりやすい部位

色素沈着が起こりやすい部位を5つ紹介します。

  • デリケートゾーン
  • 肘や膝
  • 目の周り
  • 顔周辺

脇やデリケートゾーンの皮膚は薄く、小さな刺激が原因でメラニン色素が生成されやすい部位です。身体を洗う際に強くこすると、色素沈着を起こす可能性があるため注意してください。

肘や膝は衣類やストッキングによる摩擦が生じやすい部位です。普段はあまり目立ちませんが、夏場に肌を露出した際に黒ずみが気になる方は多いでしょう。

また、目の周りや顔周辺は皮膚が薄いことで、メイクやクレンジングによる摩擦を受けやすく注意が必要です。特に目の周りの色素沈着は目立ちやすい部位であり老けた印象を与えるため、刺激を与えないように丁寧にケアしましょう。

色素沈着が起こってしまう原因

両手で頭を抱える女性

色素沈着が起こってしまう原因を3つ紹介します。

  • 外的刺激によるダメージ
  • ターンオーバーの乱れ
  • 生活習慣の乱れ

原因をしっかり理解して、色素沈着のない明るい肌を目指しましょう。

外的刺激によるダメージ

肌に外的刺激によるダメージが加わると、肌を守るためにメラニン色素が生成されます。

外的刺激として考えられる原因を3つ紹介します。

  • 肌を強くこすりすぎる(ナイロンタオルを使う)
  • 合成繊維の下着などの衣類でこすれすぎる
  • マッサージ機器を使って強くマッサージする

自分では大した刺激ではないと思っていても、肌にとっては大きなダメージです。日常生活で肌に強い刺激を与えている方は注意しましょう。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーの乱れは、肌が色素沈着を起こす原因のひとつです。

肌では常に新しい細胞が生成されており、古くなった細胞が体外に排出される一連の流れをターンオーバーと呼びます。肌で生成されたメラニン色素はターンオーバーによって体外に排出されるため、通常は蓄積しません。

しかし、合わない化粧品の使用や、ニキビを触りすぎた際の刺激などでターンオーバーが乱れると、メラニン色素が排出されず色素沈着を起こします。

生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れも色素沈着の原因です。

睡眠不足によってホルモンバランスが乱れると成長ホルモンの分泌量が少なくなり、肌のターンオーバーが遅れる可能性があります。

食生活の偏りはターンオーバーを停滞させ、メラニン色素の排出も遅れます。特に脂質や糖分が多い食べ物には注意しましょう。

また、肌のターンオーバーを正常に整えるうえで、過度なストレスもNGです。

カミソリのムダ毛ケアは色素沈着のリスクがある

タオルの上に置かれた2本のカミソリ

カミソリを使ったムダ毛ケアは色素沈着のリスクがあります。刃を強く当てると肌がダメージを受け、肌に炎症が起きてターンオーバーが乱れやすくなるため注意してください。

また、カミソリの保存状態によっては清潔ではない場合があります。雑菌が繁殖し、刃が劣化したカミソリは肌の炎症を起こす原因となるため、使わないようにしましょう。

関連記事:カミソリによるムダ毛処理が抱える9つのリスク

色素沈着を起こさないための方法

色素沈着を起こさないための方法を4つ紹介します。

  • 紫外線ケアを徹底する
  • 睡眠時間など生活習慣を整える
  • ムダ毛ケア方法を見直してみる
  • 意識して栄養素を取り入れてみる

まずは自分が取り組みやすい方法から実践してみましょう。

紫外線ケアを徹底する

紫外線はメラニン色素生成の原因となるため、紫外線ケアを徹底することで色素沈着を防ぐことが可能です。

外出時には3つの対策を徹底しましょう。

  • 日焼け止めを塗る
  • 日傘をさす、または帽子をかぶる
  • 肌が隠れる服を着用する

洗濯物を干すために外に出ただけでも、体内でメラニン色素が生成されます。短時間でも面倒くさがらず、紫外線ケアを徹底しましょう。

また、日焼け止めは2~3時間おきの塗り直しが必要です。紫外線ケアは夏だけでなく、他の季節も徹底するようにしましょう。

睡眠時間など生活習慣を整える

色素沈着を回避する方法として、睡眠時間などの生活習慣を整えることが有効です。

紫外線ケアを徹底してメラニン色素の生成を抑えるだけでは、色素沈着を改善できません。ターンオーバーを整えて、メラニン色素を体外に排出することが大切です。

睡眠不足の状態が続いている方は、自分に合った睡眠時間を確保しましょう。また、運動習慣や食生活も肌のターンオーバーに関わるため、同時に改善を心がけましょう。

ムダ毛ケア方法を見直してみる

ムダ毛ケア方法を見直しましょう。

カミソリやシェーバーなど、肌への刺激が強い道具を使うことで、摩擦による色素沈着を起こす可能性があります。

ムダ毛ケア時に力の入れ具合が強すぎると、肌にダメージを与えるため注意が必要です。毛の向きに沿って、撫でるようにケアしてください。

また、ケア後の保湿も重要です。刺激を受けた肌は敏感なため、化粧水や保湿クリームをしっかり塗布しましょう。

関連記事:【部位別】正しいムダ毛処理のおすすめ方法を解説

意識して栄養素を取り入れてみる

メラニン色素の生成を抑えて色素沈着を防ぐには、意識して栄養素を取り入れることが大切です。

色素沈着を起こしにくくするために効果的な栄養素を把握しておきましょう。

  • ビタミンC:メラニン色素の生成を抑える
  • ビタミンB2:肌のターンオーバーを正常化する
  • ビタミンE:血行を改善し、メラニン色素の排出を促す
  • L-システイン:体内の代謝をサポートする

また、食事だけで十分な栄養素を摂取することは難しいため、サプリメントの活用もおすすめです。

色素沈着について知っておきたいこと

色素沈着について知っておきたいことを2つ紹介します。

  • Q.「色素沈着の症状は治らないのですか?」
  • Q.「色素沈着になりやすい人の特徴はありますか?」

Q.「色素沈着の症状は治らないのですか?」

色素沈着は部位によって治りやすさが異なります。

肌の浅い部分に色素沈着が起きた場合、ターンオーバーにより時間の経過とともに症状が治ることがほとんどです。

一方、肌の深い部分で色素沈着が起きると、ターンオーバーによる症状改善が得られにくいと考えられます。

深い部分の色素沈着の場合、医療機関への相談も検討しましょう。

Q.「色素沈着になりやすい人の特徴はありますか?」

肌に刺激を与える行動を取っていると、色素沈着になりやすいため注意しましょう。

  • ムダ毛ケアの頻度が多く、力を入れすぎている
  • 硬い生地の衣服やきつい下着を着用している
  • 入浴の際に強くこすりすぎている
  • 合わない化粧品を使い続けている
  • ニキビを触ったり、ひどいまま放置したりしている

色素沈着が起きる原因は、肌への強い摩擦や皮膚炎がほとんどです。強い刺激を与えるようなムダ毛ケアは、色素沈着につながるため控えてください。

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