背中のマッサージ
背中のマッサージでコリを取る
効果的なケア方法を紹介
背中のコリは、デスクワークやスマートフォンを長時間使用することによって同じ姿勢が続くことや、
運動不足、冷えなどにより筋肉が緊張しやすくなることで起こります。
本記事では、背中のコリの原因と自分でできる背中のマッサージ方法を紹介します。
セルフケアをする際におすすめのツボについても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
1 背中のコリの原因
背中のコリの大きな原因のひとつは、背中の筋肉に持続的に負担がかかることです。
背中には脊柱起立筋・菱形筋・僧帽筋・広背筋など多くの筋肉が存在しており、姿勢を保つために常に働いています。
しかし、それらの筋肉が常に働き続けている代償は大きく、緊張状態が続くことで筋肉内の血流が低下してしまいます。
緊張状態が続くことで血流が低下すると筋肉へ十分な酸素や栄養が届きにくくなり、さらに筋肉の緊張を招く負のサイクルが生じたり、老廃物が停滞しやすくなります。
その結果、背中の張りや重だるさ、コリを感じやすくなります。
また、長時間のスマートフォンの使用やデスクワークによって猫背の姿勢が続くと、負担を感じやすい背中の筋肉にさらに負荷がかかってしまいます。
猫背になると頭が前に突き出し、成人では4〜6kg程度あるとされる頭を支えようとする背中の筋肉に過剰な負担がかかります。
また、運動不足も背中のコリにつながる要因のひとつです。
姿勢を維持するのに使われる背中まわりの筋肉を日常生活で大きく動かす機会は多くないため、筋肉の柔軟性が低下してわずかな負担がかかるだけでもコリが生じやすくなります。
筋肉への負担、姿勢、運動不足の他にも、精神的ストレスや、エアコンの効いた部屋に長時間いることによる冷えなどの外的な要因も背中のコリを引き起こす原因になります。
2
マッサージ前に背中を温め
よう
背中のマッサージを行う前には、背中をしっかりと温めることが大切です。
コリを感じる筋肉は、血流が低下することで硬くなりやすい状態にあります。
筋肉が硬い状態のまま無理にマッサージをすると、筋肉に強い負担がかかり、筋肉や周辺組織を傷めるリスクが高くなります。
そのため、マッサージをする前には背中を十分に温めて筋肉がゆるめ、背中のコリや張り感を和らげやすくしましょう。
背中を温める方法はさまざまですが、最も手軽で効果的な方法が入浴です。
38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分程度ゆっくりと浸かることで、背中の深部まで温まりやすくなります。
お湯の温度が熱すぎると、交感神経が優位になって筋肉がかえって緊張しやすくなるため、ぬるめの温度でじっくりと温めることがポイントです。
マッサージ前に入浴するのが難しい場合は、蒸しタオルやホットパックを背中に当てる方法もおすすめです。
水で濡らしたタオルを電子レンジ等で温めて蒸しタオルをつくり、コリが気になる箇所に10〜15分程度当てるだけでも筋肉を温めてマッサージの効果を高めることができます。
3 背中をマッサージする方法
背中のコリを軽減するためには、筋肉全体をマッサージするだけでなく、ツボを意識してアプローチすることが効果的です。
ツボとは、東洋医学で用いられる身体の刺激ポイントのことで、ツボを押すことで周辺の筋肉をほぐしたり、リラックス感を得たりすることができます。
背中には、肩甲骨まわり・背骨沿い・腰まわりに背中のコリが気になるときに押すといいツボがいくつかあるため、セルフケアをする際にはぜひそれらのツボを意識してマッサージをするといいでしょう。
また、背中のマッサージは自分の手が届きづらいこともあるため、道具を活用することでより効果的にケアできます。
以下で具体的なツボの位置とツボを押す方法を紹介します。
肩甲骨まわりのツボをマッサージする(天宗)
背中をマッサージするときは、肩甲骨まわりのツボにアプローチすると効果的です。
肩甲骨付近にあるツボのなかで代表的なものひとつに「天宗(てんそう)」があります。
天宗は、肩甲骨の中央からやや上のくぼんだところにあるツボで、肩の痛みはもちろん、腕がだるくなる方や呼吸が浅くなりやすい方のリラックスを促す目的で用いられることがあります。
また、肩甲骨の内側には菱形筋と呼ばれる筋肉があるため、巻き肩姿勢が気になるときのセルフケアとして、天宗をほぐす方法が用いられる場合があります。
マッサージするときは、天宗がある位置に手が届く場合は手を当てて円を描くようにアプローチしてください。
手が届かない場合は、テニスボールなどを床に置いてその上に寝転がったり、壁と背中の間に挟んだりすることで天宗にアプローチしましょう。
1箇所につき、10〜15秒程度心地よいと感じる強さで行うのがポイントです。
背骨沿いのツボをマッサージする(肺兪・肝兪)
背骨沿いをマッサージするときは、背骨から指2本分ほど外側に出たラインを意識すると、ツボまわりを刺激しやすくなります。
このラインには、背中まわりのセルフケアでよく用いられるツボが複数あります。
代表的なツボのひとつが、「肺兪(はいゆ)」です。
肺兪は背中の上部(肩甲骨付近)に位置しており、背中のコリが気になるときに肩甲骨まわりを心地よく刺激するセルフケアとして取り入れられることがあります。
また、「肝兪(かんゆ)」は背中の真ん中辺りに位置しており、長時間のデスクワークなどによる背中の重だるさが気になるときのセルフケアとして活用されることがあります。
これらのツボにアプローチすることで、背骨の両側に位置し長時間の座り姿勢や前傾姿勢により緊張状態が慢性的に続き、背中全体の重だるさやコリの主な原因となる「脊柱起立筋」の緊張も同時にほぐれ、背中全体の血行が良くなります。
マッサージするときは、靴下などにテニスボールを2つ入れて背骨の両脇に当て、仰向けになって体重をかけながら上下にゆっくりと転がす方法が効果的です。
ボールとボールが合わさっているくぼみの部分が背骨の中央にくるようにし、背骨にボールが当たらないよう注意しましょう。
腰まわりのツボをマッサージする(腎兪)
腰まわりのツボでおすすめが「腎兪(じんゆ)」です。
腎兪は、ウエストラインの高さで背骨から指2本分外側に出たところに位置しており、腰の疲れや慢性的な腰のコリに効果があると言われています。
長時間のデスクワークや立ち仕事で腰まわりのコリや重だるさを感じやすい方には特に意識してほぐしてほしいツボです。
腎兪を押すと腰にじんわりとした刺激が広がり、全身の疲労感の軽減や、冷えが気になるときのセルフケアとしても役立ちます。
マッサージするときは両手の親指をツボの位置に置き、圧をかけながらゆっくりと10秒程度押し込みましょう。
仰向けに寝てテニスボールを腰まわりに当て、体重で圧をかける方法もおすすめです。
自分でできる背中のマッサージ
方法
背中は自分でマッサージすることが難しい場所ですが、工夫次第で効果的にアプローチすることができます。
自分で背中のマッサージをするための代表的な方法が、テニスボールを活用することです。
硬式のテニスボールは、ちょうどいい硬さで身体に心地よく押せるため、セルフケアに適しています。
テニスボールを床に置いたり壁と背中の間に挟んだりしてテニスボールをツボに当てるように体重をかけると、適度な圧がかかって筋肉の緊張を和らげることができます。
テニスボールのほか、フォームローラーを使うのもおすすめです。
フォームローラーで背中をマッサージする場合は、背中上部を中心に上下にゆっくりと転がすように使用しましょう。
大きく動かすよりも、同じ部位に軽く圧をかけながらゆっくりと上下に移動するのがおすすめです。
フォームローラーで背中のマッサージをする際は腰が反りすぎないように注意し、痛みを強く感じた場合は無理に行わないことが重要です。
テニスボールとフォームローラーを使ったマッサージはどちらも簡単にできるセルフケア方法ですが、過度に体重をかけたり、痛みを我慢しながら行ったりすると逆効果になるため、あくまでも少し物足りない程度の強さで行うことが大切です。
4 背中のマッサージにおける注意点
背中のマッサージを行うときは、いくつか注意しておくべきポイントがあります。
まず、マッサージの強さは「気持ちいい」と感じる程度に留めておくよう心がけましょう。
強ければ強いほど筋肉がほぐれると考える方もいますが、実際には逆効果になることがあります。
マッサージが強すぎると筋肉や軟部組織を傷める原因になるだけでなく、防御反応によってかえって筋肉が緊張しやすくなることもあるため、注意が必要です。
マッサージにかける時間は、ひとつの部位を2〜3分程度に留め、全体でも15〜20分程度を目安にしましょう。
長時間同じ部位を刺激し続けると、組織に過剰な負担がかかります。
1回でほぐし切ろうとせず、日々のセルフケアとして継続的に様子を見ましょう。
また、強すぎる刺激によって筋肉や周辺組織に負担がかかると軽い炎症反応が起こり、「揉み返し」として一時的に痛みや重だるさが出ることがあります。
揉み返しが出た場合は、無理にマッサージを続けず、症状が落ち着くまで安静にしましょう。
マッサージをした部分が熱を持っている場合は、アイシングも有効です。
通常であれば数日経過すれば揉み返しによる痛みはなくなりますが、長期化する場合や強い痛みがある場合は、一度医療機関を受診することをおすすめします。
5 まとめ
本記事では、背中のコリの原因や効果的な背中のマッサージ方法に加え、マッサージの際に注意したい点についても解説しました。
背中のコリは、長時間同じ姿勢が続くことや運動不足・冷え・ストレスによって筋肉が緊張状態になり、血行が悪くなることが原因で起こります。
セルフケアとしてマッサージを行う前は、背中を温めることで筋肉の緊張がやわらぎ、マッサージ時の負担や不快感が軽減されやすくなります。
肩甲骨まわり・背骨沿い・腰まわりのツボを意識しながら、テニスボールやフォームローラーも活用して無理のない強さでセルフケアを習慣化しましょう。
また、マッサージだけでなく、軽いストレッチやウォーキングなどを取り入れて背中の筋肉を動かすことも重要です。
ただし、強い痛みやしびれがある場合は自己判断でマッサージを行わず、医療機関を受診しましょう。