更年期障害は何歳から?

更年期障害は何歳から?

更年期障害は何歳から何歳まで?

代表的な症状や治療法も解説

更年期障害とは、更年期のあらゆる心身の不調が生活に支障をきたす状態のことです。
症状が軽い方もいれば、仕事や生活がつらくなるほど重い症状に悩む方も少なくありません。
大切なのは、我慢せず正しく理解し、適切な対策を取ることです。
この記事では、更年期障害の代表的な症状や期間について詳しく解説します。
また、症状を和らげるための生活習慣と対策もまとめました。更年期の不調が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

1 更年期障害とは

更年期障害とは、更年期に現れる心身の不調が生活に支障をきたす状態のことです。更年期とは閉経の前後5年ずつ、合計約10年間のことを指し、この時期はホルモンバランスの乱れによってさまざまな症状が出ます。
女性らしさをつくるホルモンと呼ばれるエストロゲンは40歳を境に分泌量が減少し、閉経が近づくとさらに低下します(1)。その際に、体の機能を保とうと脳が「もっとエストロゲンを出して」と指令を出しますが、卵巣は応じられません。
結果として脳が混乱し、自律神経や免疫系に影響を及ぼすことが、心身の不調へとつながります。

更年期障害とは

2 更年期障害は何歳から何歳まで?

更年期障害の症状には個人差がありますが、多くの女性は50代後半から60代前半にかけて落ち着く傾向にあります(2)
一般的に更年期は、閉経の前後5年ずつの約10年間を指し、老年期へと移行する体が変化に慣れるまでの大切な期間です。
症状の種類や重さは人によって異なるため、つらいと感じる場合は我慢せず、生活環境を整えて心身の負担を減らすことが大切です。

更年期障害は何歳から何歳まで?

3 代表的な更年期症状

更年期には、心身にさまざまな変化が現れます。ほてりや発汗、動悸などの身体的な症状だけでなく、気分の落ち込みやイライラなど、精神的な不調を感じる方も少なくありません。
ここでは、代表的な更年期症状についてわかりやすく解説します。

血管運動症状

更年期によくみられるのが、ほてりやのぼせ(ホットフラッシュ)、発汗などの血管運動症状です。
女性の多くが経験するといわれ、血がのぼるような感覚や、突然カッと熱くなるような不快感に悩まされます(3)
血管運動症状は女性ホルモンの分泌量が急激に減少し、ホルモンバランスが崩れることが主な原因です。また、反対に手先の冷えや体の芯から冷える感覚が出る方もいます。

血管運動症状

精神的症状

更年期には、イライラや不安、不眠、抑うつ、無気力といった精神的な症状が出やすくなります。これは、女性ホルモンの分泌低下が自律神経や脳の働きに影響を与え、心の不調を引き起こすことが主な原因です。
さらに、更年期は子育てや親の介護などで人生の節目を迎える時期で、社会的・文化的な要因が重なり、精神的症状が強まることもあります。
精神的症状が強い場合は一人で抱え込まず、早めに医療機関や専門家に相談することが大切です。

精神的症状

運動器系症状

腰痛や関節痛、肩こりなどの運動器系症状も、更年期によくみられる不調の一つです。特に手足のしびれや朝の手のこわばりなどは、多くの女性が経験するとされています。
女性ホルモンの減少により骨や筋肉、関節の健康が影響を受けやすくなることで症状が出やすくなります。
ただし、日常生活に支障をきたすほどの痛みやしびれがある場合には、ほかの病気が隠れている可能性もあるので注意が必要です。早めに医療機関を受診して、原因を確かめることが安心につながります。

運動器系症状

4 更年期障害を和らげるための生活習慣と対策

更年期障害の症状を和らげるためには、治療だけでなく日々の生活習慣を見直すことも大切です。食事や運動、睡眠などの基本的な生活リズムを整えることで、心身の負担を軽減できるでしょう。
ここでは、更年期を少しでも快適に過ごすための生活習慣と対策を紹介します。

ストレスを定期的に発散する

更年期を快適に過ごすには、心の負担をため込まず、定期的に発散することが大切です。更年期は老いへの不安から、精神的につらさを感じやすい時期であるため、意識的にリフレッシュする時間を取りましょう。
友人や家族との交流を増やしたり、ボランティアや趣味のグループ活動に参加したりすると、生きがいや安心感を得られます。
また、外に出ることで気分が変わり、おしゃれを楽しんだり、新しいことに挑戦したりする意欲にもつながっていきます。

ストレスを定期的に発散する

適度な運動を取り入れる

適度な運動は生活習慣病の予防やストレス解消に役立ち、更年期の健康維持に欠かせません。
ヨガや水泳、ランニングなど、自分の体力やライフスタイルに合った運動を取り入れてみましょう。一種類の運動にこだわらず、さまざまな運動に挑戦してみることで楽しさも広がります。
無理をせず続けられる範囲で取り組むことが心身を健やかに保つポイントです。

適度な運動を取り入れる

バランスの良い食事を摂る

更年期の不調を和らげるには、毎食、主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事を心がけましょう。特に、ホルモンバランスを整える働きがあるビタミンEや大豆イソフラボンの摂取がおすすめです(4)
ビタミンEはほうれん草やアーモンドなどに多く含まれ、大豆イソフラボンは納豆や豆腐、おからなどに豊富に含まれています。
一方で、甘いお菓子や脂質・塩分の多い食品を摂りすぎると、体調を崩す原因になることもあります。健康的な食事を意識することが、更年期を穏やかに過ごすための第一歩です。

バランスの良い食事を摂る

5 更年期障害の主な治療法

更年期障害と診断された場合、医療機関では月経の状況や生活習慣、これまでの病歴などを確認し、必要に応じて検査を行います。その結果を踏まえて、今の体に合った治療方針が考えられるという流れです。
ここでは、一般的に行われている主な治療法について紹介します。

ホルモン補充療法(HRT)

ホルモン補充療法(HRT)は、更年期障害に対して世界的に広く行われています。HRTは女性ホルモンの一種であるエストロゲンの低下をゆるやかにし、体への負担を和らげることが目的です。
治療法には内服薬や経皮薬があり、症状や体質に合わせて使い分けられます。開始から2週間ほどで効果を感じ始める方もいて、多くは1〜3か月程度で症状が軽快するとされています(5)
欧米ではスタンダードな治療として位置づけられており、日本でも有効な選択肢の一つです。

ホルモン補充療法(HRT)

漢方薬や抗うつ薬による治療

HRTが難しい場合や、精神的な症状が強く現れている場合には、漢方薬や抗うつ薬を用いた治療が選ばれることもあります。漢方薬では、当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸などが代表的で、それぞれ体質や症状に合わせて処方されます。
それぞれの漢方薬の特徴を以下にまとめました。

漢方薬や抗うつ薬による治療
漢方薬 効果
当帰芍薬散
(とうきしゃくやくさん)
血流を改善し、身体を温める
めまいや肩こり、動悸・むくみなど
加味逍遥散
(かみしょうようさん)
イライラ、抑うつ、不眠、ほてり、のぼせなど
桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん)
頭痛、めまい、のぼせ、血管運動症状など

どの治療法が合うかは、症状の出方や生活環境によって異なります。
更年期の不調がつらいときは、我慢せずに早めに医師へ相談することが大切です。適切なサポートを受けることで、安心して日常生活を送れるようになるでしょう。

6 よくある質問

最後に、更年期障害に関するよくある質問に回答します。更年期障害の程度をチェックする方法を知りたい方や医療機関の受診を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

更年期障害の程度をチェックする方法はある?

更年期障害の程度を手軽に確認したい方には、オンラインの自己チェックツールが便利です。
たとえば「ヘルスケアラボ」では、年代と記載された症状に当てはまるものを答えるだけで簡単にチェックできます(6)。結果が表示されると、今後どのような行動を取ればよいのかがわかりやすいのが特徴です。
医療機関を受診すべきか、それとも様子を見るべきか迷っている方にとっては、判断の目安になります。気になる症状がある場合は、ぜひ一度チェックしてみることをおすすめします。

更年期障害の程度をチェックする方法はある?

更年期障害は何科を受診すればいい?

更年期障害かもしれないと感じたら、まず婦人科を受診するのが一般的です。
更年期症状は、ホットフラッシュや気分の落ち込み、不眠など人によって現れ方が異なるため、自己判断せずに早めの受診が大切です。放置すると仕事でのミスや集中力低下など、日常生活に支障をきたす可能性もあります。
また、受診によって更年期以外の病気の有無も確認できます。婦人科では症状に応じた治療や生活改善のアドバイスが受けられるので、不安を感じた時点で相談してみましょう。

更年期障害は何科を受診すればいい?

30代でも更年期障害の症状が出ることはある?

30代であっても、更年期に似た症状が現れる場合があります。不規則な生活や過度なダイエット、ストレスによる自律神経の乱れや卵巣機能の一時的な変調が原因となることも考えられます。
ただし、甲状腺疾患など、ほかの病気が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。症状が長引いたり強く出たりする場合は、早めに医療機関を受診し、適切な対応を取ることが安心につながります。

30代でも更年期障害の症状が出ることはある?

7 更年期障害かも?と思ったら早めに医療機関を受診しよう!

更年期は誰にでも訪れる自然な変化ですが、心身にさまざまな症状が現れることで生活に支障をきたす場合があります。
ほてりや不眠、気分の落ち込みなど、症状は人によって異なり、日常生活に大きな影響を与えることも少なくありません。生活習慣の工夫によって症状を和らげることも可能ですが、自己判断で放置するとつらさが長引くこともあります。
気になる不調があるときは我慢せず、早めに医療機関へ相談し、自分に合ったサポートを受けることが大切です。

更年期障害かも?と思ったら早めに医療機関を受診しよう!