下半身痩せ

下半身痩せにおすすめの運動
脂肪を落とすダイエット方法を紹介
本記事では、下半身が痩せにくい理由と下半身痩せにおすすめの方法を紹介していきます。
下半身痩せに効果的な筋トレや下半身の脂肪を落とすための有酸素運動など、
具体的な運動メニューも紹介していますので、ぜひ実践してすっきりとした下半身を手に入れましょう。
1 なぜ下半身は痩せにくい?
下半身が痩せにくい理由としては、女性ホルモンの働き、加齢に伴う基礎代謝の低下、運動不足や血行不良など、さまざまな原因が挙げられます。
この章では、下半身が痩せにくい理由を解説していきます。
下半身を効果的にサイズダウンさせるためにも、まずはなぜ下半身が痩せにくいのか、その理由を理解しておきましょう。

女性ホルモンによる影響
下半身が痩せにくい理由のひとつとして、女性ホルモン分泌量の変化が挙げられます。
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」には、コレステロールのバランスを整える働きがあり
ます(1)。
更年期女性においては、エストロゲン分泌量が減少することにより内臓脂肪が優先的に増加する(2)とも言われているように、加齢とともにエストロゲンの分泌が減少すると内臓脂肪が蓄積されやすくなり、下半身だけでなく全体的に太りやすくなる傾向があります。
他にも女性ホルモンは基礎代謝や筋肉量の減少、むくみや冷えといった症状にも影響を与え、下半身太りの原因となる可能性もあります。
エストロゲンの分泌量が減ることで体脂肪のコントロールが難しくなり、特に下半身に脂肪や水分が溜まりやすい状態になってしまうのです。
(1)参考:女性ホルモンとライフステージ | 厚生労働省
基礎代謝の低下
加齢に伴う基礎代謝の低下も、下半身が痩せにくくなる原因のひとつです。
基礎代謝とは、呼吸や体温維持、内臓の働きなどの生命維持に必要なエネルギー消費のことで、1日の消費エネルギーの約60%を占めています(3)。
年齢を重ねると身体活動量が低下して筋肉量が減少する場合が多く、それに伴って基礎代謝も低下します。
特に、下半身には大腿四頭筋や大臀筋、ハムストリングなどの大きな筋肉が集中しているため、これらの筋肉の衰えは基礎代謝の大幅な低下につながります。
筋肉量が減少して基礎代謝が低下した結果、エネルギー消費量が減って痩せづらくなってしまうのです。
(3)参考:身体活動とエネルギー代謝 | 厚生労働省
運動不足による筋肉量の低下
運動不足による筋肉量の低下も、下半身が痩せにくい理由として挙げられます。
筋肉は、身体のなかで多くのエネルギーを消費する組織のひとつで、筋肉量が多いほどエネルギー消費量も多くなり
ます。
特に下半身にある大腿四頭筋や大臀筋、ハムストリングは大きな筋肉であるため、下半身の筋肉が衰えるとエネルギー消費量も減り、痩せづらくなるでしょう。
デスクワークなどで1日の大半を座って過ごしている人は、下半身の筋肉をほとんど動かさず、筋肉が刺激されないまま衰えていくケースも珍しくありません。
運動不足によって筋肉量が減ると、エネルギー消費が減少して脂肪の燃焼効率の低下につながるため、運動不足にも注意が必要です。
冷えや座りっぱなしなどによる血行不良
身体の冷えや長時間座りっぱなしの状態が続くことによる血行不良も、下半身が痩せにくい理由のひとつです。
血液やリンパの流れが滞ると、脂肪の燃焼に必要な酸素や栄養素が届きにくくなって脂肪の代謝が低下します。
特に下半身は心臓から遠い位置にあり、さらに重力の影響で血液やリンパ液が戻りにくいため、血行不良が起こりやすい傾向にあります。
特にデスクワークで座っている時間が長い人は、ふくらはぎのポンプ作用が上手く働かず、血液やリンパの循環が滞るだけでなく、冷えにもつながるでしょう。
このように、血行不良も下半身を痩せにくくする理由のひとつです。
むくみ
下半身の脂肪が落ちないと感じる理由に、むくみも関係している場合があります。
上述したように、下半身は重力の影響で血行不良になりやすく、水分や老廃物が適切に排出されづらくむくみが生じやすい部位であると言え
ます。
この状態が続くと脂肪細胞の周囲にも老廃物が付着し、「セルライト」と呼ばれる硬く分解されにくい脂肪の塊が作られ
ます。
セルライトができると皮膚の表面に凸凹が生まれて脚の美しさを損なうだけでなく、血行やリンパの流れをさらに悪化させ、脂肪の代謝を下げるという悪循環を引き起こします。
むくみは一時的な水分の滞留だけではなく、脂肪の蓄積や代謝の悪化にもつながるため、下半身痩せのためにはむくみのケアもしっかりする必要があります。
骨盤の歪み
骨盤の歪みも、下半身が痩せにくい理由のひとつです。
骨盤が前傾している場合は「反り腰」になりやすく、常にお尻が突き出たような姿勢になって大臀筋が使われにくくなるため、脂肪が蓄積しやすくなるでしょう。
逆に骨盤が後傾していると太ももの前面に負荷がかかり、前ももが張って下半身が太く見える要因にもなります。
長時間座ることが多い人や脚を組む癖がある人は、骨盤が歪みやすい傾向にあります。
下半身が痩せにくいと感じる場合は、日々の姿勢も見直すといいでしょう。
2 下半身痩せのための方法
下半身痩せのためには、筋トレで基礎代謝を向上させる、有酸素運動で脂肪を燃焼させるほか、ストレッチやむくみ対策をするなどさまざまな方法があります。
この章では、下半身痩せに効果的な方法を具体的に紹介していきます。
手軽に取り組める方法を紹介していますので、ぜひ日々の生活に取り入れてみましょう。
筋トレをして基礎代謝を上げる
下半身を引き締めるためには、筋トレで基礎代謝を高め、エネルギー消費量を増やすことが効果的です。
基礎代謝は、1日の消費エネルギーの約60%を占め、身体活動での消費も約30%と大きな割合を占めています(3)。
特に下半身には大臀筋や大腿四頭筋、ハムストリングといった身体のなかでも大きな筋肉が集中しているため、これらの筋肉を鍛えることで基礎代謝を効率的に向上させることができるでし
ょう。

筋肉量を増やすことができれば、日常の何気ない動作や安静時においてもエネルギー消費を増やすことができるため、脂肪が燃えやすく、太りにくい身体が手に入ります。
また下半身の筋トレは、筋肉のポンプ機能の向上にもつながるため、血液やリンパの循環の促進にも効果的です。
単に部分痩せを狙うだけでなく、基礎代謝を底上げし、太りにくく痩せやすい身体づくりのためにも、筋トレをしっかりとするといいでしょう。
有酸素運動で脂肪を燃焼させる
有酸素運動で脂肪を燃焼させることも、下半身痩せに効果的です。
有酸素運動は脂肪を主なエネルギー源とする運動であり、継続的に行うことで蓄積された脂肪を燃焼させる働きがあります。
さらに、有酸素運動は全身の筋肉のなかでも、ふくらはぎや太ももなど下半身の筋肉を多く動かして血流が促進されるため、脂肪燃焼に加えてむくみや冷えの改善効果も期待できます。
有酸素運動は下半身の脂肪をはじめとしてさまざまなメリットがあるため、下半身痩せのためにぜひ実践しましょう。

ストレッチで血行を改善する
下半身痩せのためには、ストレッチで筋肉をほぐし、血行を改善させることも大切です。
筋肉が硬くなっていると血管やリンパ管が圧迫されて老廃物や余分な水分が排出されにくくなり、むくみや脂肪の蓄積を引き起こし
ます。

腓腹筋・ヒラメ筋(ふくらはぎ)や、ハムストリング(太ももの裏)、内転筋群(内もも)、大臀筋(お尻)は、日常生活では意識的に動かす機会が少なく、血行が滞りやすい傾向にあります。
デスクワークの合間に太ももやふくらはぎをゆっくり伸ばす、寝る前に足を伸ばすなど、意識的にストレッチを取り入れるようにしましょう。
むくみを抑えるために塩分の摂り過ぎに注意する
下半身痩せのためには、塩分の摂取量を見直して下半身のむくみを抑えることも大切です。
ヒトの身体は、塩分(ナトリウム)を過剰に摂取すると体内のナトリウム濃度を一定に保つために水分をため込む性質があるため、塩分の過剰な摂取がむくみにつながります。
むくみが慢性化すると、前述したように余分な水分や老廃物が脂肪細胞に付着してセルライトの形成を促し、下半身太りにもつながり
ます。

むくみ対策には、余分なナトリウムの排出を促す働きがある「カリウム」を多く含む食品(アボカド、バナナ、ほうれん草など)を意識的に摂るといいでしょう。
ファストフードや加工食品、外食をする機会が多いと、気づかないうちに塩分過多になりがち
です。
下半身痩せのためには、塩分の摂取量を見直してむくみにも気をつけましょう。
身体を冷やさない
冷えは、血行や代謝が低下して脂肪が燃焼しにくくなるだけでなく、むくみやセルライトの形成にもつながるため、下半身瘦せのためには身体を冷やさないように意識することも大切です。
特に下半身は心臓から遠い位置にあるため、冷えが生じやすい部位です。
シャワーだけで済ませず湯船にしっかり浸かる、なるべく温かい飲み物を選ぶ、着圧ソックスやレッグウォーマーを活用するなどして、足の先まで温めるようにしましょう。

3 下半身痩せのダイエットに効果的な筋トレ
この章では、下半身痩せに効果的な筋トレを紹介します。
基礎代謝を向上してエネルギー消費を増やすためには、大きな筋肉がたくさん集まっている下半身を鍛えるのが効果的
です。
手軽に実践できるトレーニングメニューを紹介しますので、ぜひ取り組んでみましょう。
撮影協力:SIXPADオフィシャルトレーナー ENA
■ スクワット
スクワットは、腓腹筋・ヒラメ筋(ふくらはぎ)や、ハムストリング(太ももの裏)、内転筋群(内もも)、大臀筋(お尻)などの下半身の主要な筋肉を効率良く鍛えることができるトレーニングです。
下半身には大きな筋肉が集まっているため、鍛えることで効果的に基礎代謝を上げて脂肪が燃えやすい身体へと近づけることができるでしょう。
また、スクワットは下半身をバランス良く鍛えることができるため、お尻の位置が上がる、太ももが引き締まって見えるなど、目に見える変化を実感できる人も多くいます。
「何から始めればいいのか分からない」という人は、まずはスクワットからはじめてみましょう。
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1.
足を肩幅くらいに開いて立ち、両手は床に平行になるように前方に伸ばすか胸の前でクロスする。
-
2.
腰を軽く後ろに引きながら身体をゆっくりと下げ、両ひざが約90°になるようにひざを曲げる。
※上半身は真っ直ぐ保つようにしましょう。 -
3.
足裏で床を押しながらゆっくり立ち上がる。
-
4.
1~4を10回×3セット行う。
■ ヒップリフト
ヒップリフトは、仰向けの姿勢でお尻を持ち上げるシンプルな動作ながらも大臀筋(お尻)やハムストリング(太ももの裏)を集中的に鍛えることができ、下半身痩せに効果的なトレーニングです。
お尻まわりの筋肉は、姿勢や骨盤の安定にも関わっており、お尻周りの筋肉が衰えると脂肪がつきやすくなるだけでなく、太もも前面や腰に負担がかかりやすくなってしまいます。
ヒップリフトでお尻や太もも裏を鍛えて下半身全体のバランスを整え、脂肪が燃えやすい身体へと近づけましょう。
またヒップリフトは下半身を集中的に鍛えることができるため、足の筋肉のポンプ機能にもアプローチできます。
血流やリンパ流れの改善も期待できるため、むくみの解消やセルライト対策にも効果的です。
「太ももが太い」「お尻が垂れて見える」といった悩みを根本から改善したい方は、ぜひヒップリフトを取り入れてみてください。
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1.
マットの上に仰向けになり、両足のひざを立てて足裏を床につける。
-
2.
床を足裏で押してお尻を持ち上げ、お尻がいちばん高い位置で3秒キープする。
-
3.
息を吸いながら、お尻をゆっくりと床に
戻す。
※余裕があれば、片方の足を伸ばして一直線にし、逆の足も同様に伸ばす。 -
4.
1~3を10回×3セット行う。
■ ヒップアブダクション
ヒップアブダクションは、脚を外側に開く動作で中臀筋や小臀筋などのお尻の側面の筋肉を鍛えるトレーニングです。
これらの筋肉は、骨盤を支えて正しい姿勢を維持し、歩行や階段の上り下りといった日常動作をスムーズに行うために欠かせません。
中臀筋が衰えると骨盤が左右にブレやすくなり、太ももの外側や前面ばかりが発達して足が太く見える原因になり
ます。
また、骨盤の不安定さから猫背や反り腰といった姿勢の崩れも生じやすく、それが下半身太りにつながるケースも少なくありません。
ヒップアブダクションを習慣的に行うことで下半身の筋肉がバランスよく使えるようになり、脂肪が偏ってつくのを防ぐことができます。
太ももの張りやO脚、骨盤の歪みが気になる方は、ぜひヒップアブダクションを実践しましょう。
-
1.
横向きに寝て、上になっている方の手は床につく。
※下になっている方の脚は軽く曲げて、反対側の脚は真っ直ぐに伸ばしてください。 -
2.
脚を開くイメージで真っ直ぐ伸ばした方の脚を上に引き上げ、3秒間キープする。
-
3.
引き上げた脚を元の位置にゆっくり戻す。
-
4.
2~3を左右10回×3セット行う。
4 下半身の脂肪を落とすための有酸素運動
有酸素運動は、ウォーキングやランニング、サイクリング、スイミングなど多種ありますが、下半身の脂肪を落とすためには、ウォーキングやランニングがおすすめです。
ウォーキングやランニングは、下半身の大きな筋肉群だけでなく全身を継続的に動かすため、身体全体の脂肪燃焼と血流促進効果が期待でき
ます。

脂肪燃焼を目的とする場合の有酸素運動は、1回につき20分以上がおすすめです。
有酸素運動時のエネルギー源は運動強度によって異なるため、脂肪が燃えやすい運動強度で実践することも大切です。
脂肪燃焼が効率的に行われる「脂肪燃焼ゾーン」は最大心拍数の40~60%と言われているため、「ややきつい」と感じる強度で実践するといいでしょう。
また有酸素運動の前に筋トレを行うと、脂肪が優先的に燃焼される状態で有酸素運動を行えるため、より効率良く脂肪を燃焼させることができ
ます。
5 まとめ
下半身痩せのためには、筋トレで基礎代謝を上げる、有酸素運動で脂肪を落とす、塩分の摂り過ぎに注意してむくみに気をつける、ストレッチや足の冷え対策を行って血行を促進するなど、さまざまな方法があります。
下半身は太ももやお尻など大きな筋肉が集まっているため、エネルギー消費量が多い部位であると言えます。
筋トレで基礎代謝を向上して、有酸素運動で脂肪を効率的に燃焼し、すっきりとした下半身を目指しましょう。