飛行機に持ち込めるヘアアイロン4つのタイプ
ヘアアイロンを飛行機に持っていけるかどうかは、電源のタイプによって決まります。大きく分けると、コンセント式・コードレス式・USB式・ガス式の4種類があり、それぞれ機内持ち込みや預け入れの扱いが異なります。
まずは下の早見表で、自分のヘアアイロンがどのタイプに当てはまるかをチェックしてみてくださいね。
| タイプ | 条件 | 機内持ち込み | 預け入れ |
|---|---|---|---|
| ①コンセント式 | ー | ◯ | ◯ |
| ②コードレス式 | 電池を取り外した状態 | ◯ | △※1 |
| 電池が取り外せない状態 | ✕※3 | ✕※3 | |
| ③USB式 | バッテリー非内蔵(給電式) | ◯ | ◯ |
| バッテリー内蔵で取り外せる | ◯ | △※1 | |
| バッテリー内蔵で取り外せない | ✕※3 | ✕※3 | |
| ④ガス式 | 安全カバー付き | △※2 | △※2 |
※1 本体は、電池を取り外した状態で機内持ち込み・預け入れ可。取り外した電池は短絡防止措置をおこない、機内持ち込みのみ可。
※2 1人1個まで。予備カートリッジは持ち込み・預け入れともに不可
※3 熱源と電気回路を遮断できる機能(フライトモード等)搭載モデルは例外的に可
ここからはそれぞれのタイプについて、順番に解説します。
①コンセント式|機内持ち込み・預け入れともに制限なし
コンセント式は、電源コードをコンセントにつないで使う一般的なタイプです。発火の原因となるリチウムイオン電池を内蔵していないため、機内持ち込み・預け入れのどちらも個数制限なく利用でき、国内線・国際線で扱いも変わりません。4つのなかで最も判断に迷わないタイプです。
唯一の注意点は海外で使う場合です。本体が現地の電圧に対応しているか(「100-240V対応」などの表記があるか)を出発前に確認しておきましょう。
②コードレス式|電池の取り外し可否で扱いが変わる
コードレス式は、本体から電池を取り外せるかどうかで扱いが分かれます。
取り外せるタイプであれば、電池を機内持ち込み手荷物に入れることで、本体は機内持ち込み・預け入れのどちらも可能です。一方、取り外せないタイプは、輸送中の発熱リスクを切り離せないため、原則として持ち込み・預け入れともにできません。
ただし、例外もあります。「フライトモード」など(メーカーにより名称が異なります)熱源と電気回路を遮断できる機能を備えた製品は、その機能を使用していれば持ち込み・預け入れが認められます。
また、持ち込める電池は160Wh以下のものに限られる点も覚えておきましょう。
③USB式|給電式か充電式かで対応が分かれる
USB式は、バッテリーを内蔵しているかどうかで判断が分かれます。
バッテリー非内蔵のUSB給電式は、コンセント式と同じ扱いとなり、機内持ち込み・預け入れともに自由です。これに対し、バッテリー内蔵のUSB充電式はコードレス式と同様に、電池を取り外せるかどうかで可否が決まります。
なお、充電に使うモバイルバッテリーは預け入れができず、機内持ち込みのみです。容量や個数の最新ルールは利用航空会社の公式サイトで確認してください。
購入時にバッテリーが取り外せる仕様かどうかを見ておくと、後で困らず安心です。
④ガス式|本体のみ条件付きで持ち込みOK
ガス式は、4つのタイプのなかで最も条件が厳しいタイプです。
炭化水素ガスを充填して熱を発生させる仕組みのため、熱源部に安全カバーが取り付けられているものに限り、1人1個まで機内持ち込み・預け入れが認められています。
持ち込む際は、次の2点に注意してください。
- ● 補充用の予備ガスカートリッジは引火性が高く、持ち込み・預け入れともに不可
- ● 本体を持ち込めた場合でも、機内での使用は禁止
航空会社によって扱いが異なる場合もあるため、利用予定の航空会社の最新ルールを事前に確認しておくと確実です。
国内線と国際線で押さえておきたい3つの注意点
ヘアアイロン本体の基本ルールは、国内線・国際線で大枠が共通しています。
ただし、渡航先の国や航空会社ごとに運用が異なる場合があり、特に国際線では追加の規制が加わることもあります。ここでは、出発前に押さえておきたい3つの注意点を紹介します。
- ● 基本ルールは国内線・国際線で大きく変わらない
- ● 国際線では渡航先の国による独自ルールが追加される
- ● LCCやコードシェア便利用時は航空会社ごとのルールも確認する
基本ルールは国内線・国際線で大きく変わらない
持ち込み・預け入れの可否や、リチウムイオン電池の容量制限(160Wh以下)といった基本的な考え方は、国内線・国際線で共通しています。JAL・ANAやLCC各社の運用を見ても、ヘアアイロン本体の扱いに大きな差はありません。
そのため、本記事で紹介するタイプ別の基本ルールを押さえておけば、どの路線でも判断の軸はぶれません。まずはこの共通ルールを土台として理解しておきましょう。
国際線では渡航先の国による独自ルールが追加される
国際線で気をつけたいのは、渡航先の国の航空当局が独自の追加規制を設けているケースがある点です。たとえばアメリカでは、TSA(米国運輸保安庁)の規定により、次のタイプは機内持ち込みのみ可能で、預け入れができません。
- ● リチウム電池を内蔵したコードレスヘアアイロン
- ● ガス・ブタン式のコードレスヘアアイロン
日本国内のルールにはない制限が加わるため、注意が必要です。さらに、経由地のある旅程では、目的地だけでなく経由国のルールも影響します。渡航先と経由地の両方について、事前に規制を確認しておくと安心です。
LCCやコードシェア便利用時は航空会社ごとのルールも確認する
航空会社ごとの違いにも注意が必要です。特に次の2つのケースでは、思い込みで判断せず個別の確認をおすすめします。
- ● LCC利用時
- ● コードシェア便利用時
LCCの場合、機内持ち込み手荷物の重量・サイズ制限が大手より厳しい傾向があります。また、コードシェア便を利用する場合は、予約した航空会社ではなく、実際に運航する会社のルールが適用されることがあります。
国内線・国際線にかかわらず、予約した便の運航会社の公式サイトで最新ルールを確かめておくのが確実です。
ヘアアイロンの持ち込みが制限される3つの理由
ヘアアイロンの持ち込みルールは複雑に見えますが、「機内で発火・引火するリスクをどう防ぐか」という一点で整理されています。背景にあるのは、次の3つの理由です。
- ● リチウムイオン電池そのものの特性
- ● 電池と発熱部を組み合わせたときのリスク
- ● ガス式に使われる成分の性質
これらを理解しておくと、個別のルールの意味もすっと頭に入ってきます。順番に見ていきましょう。
リチウムイオン電池には発火・熱暴走のリスクがある
最大の理由は、リチウムイオン電池が持つ発火リスクです。リチウムイオン電池は、衝撃や損傷、短絡(ショート)、過充電などをきっかけに「熱暴走」と呼ばれる現象を起こし、発煙・発火に至る恐れがあります。
国土交通省の指針でも、リチウムイオン電池を内蔵したモバイルバッテリーを預入手荷物に入れることは禁止されています。預け入れの貨物室では発火に気づきにくく、初期対応が遅れる危険があるためです。
こうした事情から、取り外したリチウムイオン電池や予備電池、モバイルバッテリーは、乗務員の目が届く機内持ち込み手荷物に入れることが求められています。
電池と熱源が一体だと発熱・発火リスクが高まる
電池と熱源が一体になった構造も、リスクを高める要因の一つです。
電池を取り外せないコードレス式ヘアアイロンは、輸送中の衝撃や誤作動によって、予期せず発熱・発火する恐れがあるとされています。そのため、本体から電池を取り外せるタイプか、熱源と電気回路を遮断できるフライトモード搭載モデルに限って持ち込みが認められています。
電池を取り外せないタイプが原則として持ち込めないのは、輸送中に通電・発熱するリスクを技術的に切り離せないことが理由です。
ガス式は引火性ガスを使用している
ガス式が厳しく制限されるのは、引火性の高いガスを使っているためです。
ガス式ヘアアイロンには、ライターと同じ炭化水素ガス(ブタンガスやLPガスなど)が充填されています。このガスが噴射弁などから漏れて熱源部に接触すると、機内で火災につながりかねません。
そのため、熱源部に安全カバーが付いたものに限り、1人1個まで持ち込みが認められています。補充用のガスカートリッジは特に引火性が高く、持ち込み・預け入れのどちらもできません。
保安検査をスムーズに通過する4つの事前準備
ヘアアイロンは、ルールに沿って準備しておけば、保安検査で慌てることなく通過できます。当日になって没収されたり、手荷物の入れ直しで時間を取られたりしないよう、出発前に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。
- ● 自分のヘアアイロンの電源タイプを確認する
- ● バッテリー端子をテープなどで保護してショートを防ぐ
- ● 機内持ち込み手荷物に入れて自分で管理する
- ● 出発前に利用航空会社の最新ルールを確認する
どれも数分でできる準備なので、荷造りの段階で済ませておきましょう。それぞれ詳しく解説します。
自分のヘアアイロンの電源タイプを確認する
まずは、自分のヘアアイロンの電源タイプをチェックしておきましょう。
コンセント式・コードレス式・USB式・ガス式のどれに当てはまるかで、持ち込みルールが大きく変わります。コードレス式やUSB充電式の場合は、リチウムイオン電池の容量(Wh)や、本体から電池を取り外せるかどうかも合わせて見ておくと安心です。仕様は取扱説明書やメーカー公式サイトで確認できます。あらかじめ把握しておけば、保安検査で質問されたときも落ち着いて答えられます。
バッテリー端子をテープなどで保護してショートを防ぐ
取り外した電池を持ち込む場合は、ショートを防ぐ絶縁処理が求められます。本体から外したリチウムイオン電池や予備電池は、機内持ち込み時に端子部分の保護が必要です。
具体的には、端子に絶縁テープを貼る、個別のビニール袋やジッパーバッグに入れる、専用ポーチに収納するといった方法が一般的です。このとき、ほかの金属製品やバッテリーと同じ袋にまとめて入れると、接触によるショートの原因になります。電池は1つずつ個別に保護しておきましょう。
機内持ち込み手荷物に入れて自分で管理する
取り外したリチウムイオン電池やモバイルバッテリーは、預け入れができません。発火に備えて乗務員の目が届くようにするため、必ず機内持ち込み手荷物に入れ、自分で管理しましょう。
モバイルバッテリーを併用する場合は、機内での取り扱いについても航空会社の案内を確認しておくと安心です。また、出発前にしっかり充電を済ませておけば、現地で電池切れに困ることもありません。
出発前に利用航空会社の最新ルールを確認する
最後に、利用予定の航空会社の最新ルールを確認しておきましょう。ヘアアイロンの基本ルールには共通点があるものの、航空会社ごとに細かな運用が異なる場合があります。
特に国際線では、渡航先の国や経由地の規制も影響するため、公式サイトで最新情報を確かめておくと確実です。コードシェア便を利用する場合は、実際に運航する会社のルールが適用されることがある点にも注意してください。
ヘアアイロンの機内持ち込みでよくある5つの疑問
ここまで読んでも、「自分のケースだとどうなるの?」と不安が残ることもありますよね。最後に、多くの方がつまずきやすい5つの疑問にお答えします。
- Q. ヘアアイロンをこっそり持ち込んだらバレる?
- Q. 機内でヘアアイロンを使うことはできる?
- Q. 預け入れ荷物のスーツケースに入れても大丈夫?
- Q. ストレートアイロンとカールアイロンでルールは違う?
- Q. 海外の航空会社でもルールは同じ?
Q. ヘアアイロンをこっそり持ち込んだらバレる?
バレる可能性は非常に高いです。空港の保安検査では、すべての手荷物・預け入れ荷物がX線検査機を通るため、ルール違反は見つかりやすいと考えておきましょう。実際、国土交通省や航空各社は、リチウムイオン電池内蔵のコードレスヘアアイロンを持ち込もうとする事案が多く発生しているとして、注意喚起をおこなっています。
違反が見つかると、その場で持ち込みを断られたり、荷物の入れ直しや放棄を求められたりすることも少なくありません。最初からタイプ別ルールに沿って準備しておくのが、結局いちばんスムーズです。
Q. 機内でヘアアイロンを使うことはできる?
基本的に、機内での使用は避けましょう。少なくともガス式や電池式(コードレス式)のヘアアイロンは、安全上の理由から機内での使用が認められていません。
ガス式については、IATA(国際航空運送協会)の規定で明確に禁止されています。コンセント式についても、機内では使わず、到着後に空港の化粧室や宿泊先のホテルなどで使う前提で考えておくと安心です。
Q. 預け入れ荷物のスーツケースに入れても大丈夫?
タイプによって異なります。コンセント式、安全カバー付きのガス式、電池を取り外したコードレス式の本体は、預け入れが可能です。
一方、取り外したリチウムイオン電池やモバイルバッテリー、電池を取り外せないコードレス式は預け入れができません。特に電池類は機内持ち込みのみとなる点に注意しましょう。自分のヘアアイロンがどれに当てはまるかは、記事冒頭の早見表で確認してみてください。
Q. ストレートアイロンとカールアイロンでルールは違う?
形状によるルールの違いはありません。ストレートアイロンもカールアイロンも、持ち込みルール上は同じ「ヘアアイロン・ヘアスタイリング機器」として扱われます。
判断の基準になるのは、あくまで電源のタイプ(コンセント式・コードレス式・USB式・ガス式)です。ストレートかカールかは関係ないと考えてよいでしょう。ストレートとカールを兼ねる2WAYタイプも、同じ基準で判断されます。
Q. 海外の航空会社でもルールは同じ?
ヘアアイロンのルールはIATAの危険物規則に基づいているため、各国でおおむね共通しています。
ただし、前述のアメリカ(TSA)のように、リチウム電池内蔵やガス式のコードレスヘアアイロンの預け入れを認めない国もあります。
国や航空会社による独自の追加ルールもあるため、コードシェア便や経由地のある旅程では、運航会社や経由空港のルールも事前に確かめておきましょう。海外渡航時は、利用予定の航空会社の公式サイトで最新情報をチェックするのが確実です。
ヘアアイロンの持ち込みルールを正しく理解して旅先のスタイリングを楽しもう
本記事で解説してきたとおり、ヘアアイロンが飛行機に持ち込めるかは電源のタイプ次第です。まずは自分のヘアアイロンがどのタイプかを確認し、必要な準備を済ませておきましょう。
ルールを押さえておけば、保安検査もスムーズに通過できます。旅先でもお気に入りのヘアアイロンと一緒に、思い通りのスタイリングを楽しんでくださいね。
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