ヘアバームとは?特徴をチェック
ヘアバームは、髪を固めるのではなく、ツヤを与えながらまとめることを得意とするスタイリング剤です。
ここでは仕上がりの特徴と、ヘアワックス・ヘアオイルとの違いを見ていきましょう。
ヘアバームにはどんな効果が期待できる?
ヘアバームを使うと、髪を固めずに整えた自然な仕上がりになります。
シアバターやミツロウなどの油分が髪の表面を覆い、髪同士を適度になじませるため、広がりやパサつきを抑えながら濡れ感のあるツヤが出せます。
毛先をつまむようになじませれば、やわらかな束感も生まれます。次のようなお悩みのある人に向いています。
- ● 毛量が多く、髪が広がりやすい
- ● クセ毛やうねりでまとまりにくい
- ● 毛先に自然な束感やニュアンスを出したい
- ● スタイリング剤で髪が固まる質感が苦手
一方で、動きのあるスタイルを一日中キープしたい人には物足りなく感じられることも。同じヘアバームでもテクスチャーの硬さで使用感は変わるため、髪質に合うものを選んでみてください。
ヘアバームとヘアワックス・ヘアオイルとの違い
3つの違いは、「まとめる」「固める」「なめらかにする」という役割の差にあります。
スタイリング剤は、油分の粘りで髪をまとめるタイプと、樹脂の皮膜で髪を固めるタイプに大きく分かれます。ヘアバームは前者で、キープ力は控えめでも手ぐしで直しやすいのがうれしいところです。
| 種類 | 仕上がりの質感 | キープ力 | 向いているスタイル |
|---|---|---|---|
| ヘア バーム |
・濡れ感のあるツヤ ・程よい重さが出る |
・中程度 ・固めずにまとめる |
まとまり重視のスタイル、毛先の束感、タイトなアレンジ |
| ヘア ワックス |
・マットからツヤまで幅広い ・硬さが出やすい |
・高め ・動きを固定できる |
動きのあるスタイル、長時間キープしたいとき |
| ヘア オイル |
・軽くなめらか ・指通りがよくなる |
・低め ・まとまりが中心 |
保湿や指通りの改善、軽やかな仕上がり |
ヘアバームとヘアオイルはどちらもツヤが出ますが、まとまりを保ちやすいのはヘアバームのほうです。どれが優れているかではなく、なりたい仕上がりで選び分けるのが正解です。
キープ力を足したいときは、ヘアワックスやヘアスプレーとの併用もおすすめです。なお、表に記載のあるキープ力はあくまで3種類を比べたときの目安で、製品によって幅があります。
【髪の長さ別】ヘアバームの選び方
ヘアバーム選びで迷ったときは、髪の長さと髪質を手がかりにすると失敗しにくくなります。テクスチャーの硬さによって、髪へのなじみ方も仕上がりも変わるためです。まずは長さ別の目安から見ていきましょう。
- ● ショート・ボブ:硬め(ハード)のテクスチャーが扱いやすく、少量でも束感や動きを出しやすい
- ● ミディアム・ロング:やわらかめ(ソフト)のテクスチャーが全体になじみやすく、まとまりを出しやすい
ただし、同じ長さでも髪質によって最適な硬さは変わります。ショートでも猫っ毛なら硬すぎるものは扱いにくく、ロングでも多毛ならやわらかすぎるものではまとまりが足りません。長さで大まかに絞り込んだあと、髪質で微調整するイメージです。
- ● 軟毛・猫っ毛:重さでつぶれやすいため、長さの目安より軽めの質感へ
- ● 硬毛・多毛:広がりを抑えるため、長さの目安よりしっかりまとまる質感へ
- ● うねりや乾燥が気になる髪:硬さに加えて、保湿成分を配合したしっとりタイプを選ぶ
テクスチャーの硬さは気温によっても変わり、冬は溶けにくく、夏はやわらかくなりがちです。使う季節も踏まえて選ぶと、仕上がりがより安定します。
ヘアバームを使う前に知っておきたいこと
ヘアバームは、得意なことと苦手なことがはっきり分かれるアイテムです。あらかじめ特性を知っておけば、「思っていた仕上がりと違った」という失敗を防げます。
ここでは、使い始める前に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
キープ力よりも自然な仕上がりを得意とする
ヘアバームは髪を固めずにまとめるアイテムなので、動きを一日中固定する用途にはあまり向いていません。
時間が経つとスタイルはゆるやかに変化していきますが、その分、手ぐしで気軽に整え直せるという利点があります。
夕方に髪を触ってもパリパリせず、自然な質感のまま直せるのはヘアバームならではです。編み込みやまとめ髪など、形をしっかり保ちたい日は、ヘアスプレーなど別のアイテムを組み合わせると安心でしょう。
つけすぎるとベタつきや重さが出やすい
油分が主成分のため、量が多いと髪が重くなり、ベタついた印象になってしまいます。
特に根元や髪の表面にたっぷりつけると、のっぺりと見えやすいので注意が必要です。
少なめの量から始めて、足りなければ少しずつ足していくほうが失敗しにくいでしょう。
使用量の目安をパッケージや公式サイトに掲載している製品も多いので、まずは表示を確認してみてください。
ヘアケア効果は製品によって異なる
同じ「ヘアバーム」という名前でも、スタイリングを主目的とする製品と、洗い流さないトリートメントとして販売される製品があります。
スタイリング用のなかにも保湿成分を配合し、ヘアケアを兼ねるとうたうものがあり、内容はさまざまです。ケアも重視したい場合は、パッケージの用途表示や配合成分を確認してから選ぶと安心です。
ヘアバームの基本的な使い方
ヘアバームは、つける量と順番によって仕上がりが大きく変わります。
ここでは、基本の手順を4つのSTEPに分けて紹介します。なお、使うタイミングは製品によって異なるため、乾いた髪用か、濡れた髪にも使えるタイプかを先に確認しておくと安心です。
STEP1|少量を手に取り、手のひらで溶かす
最初から多く取らず、少なめの量から始めるのが基本です。必要な量は髪の長さや毛量によって変わるので、製品の推奨量を目安に調整してみてください。
手に取ったら、両手をこすり合わせて透明なオイル状になるまでしっかり溶かします。
固形のまま髪につけると白く残りやすいため、手のひら全体と指の間まで広げてから触れるのがポイントです。体温で溶ける設計の製品が多く、気温が低い時期は溶けるまでに時間がかかります。
STEP2|毛量の多い内側からなじませる
塗る順番は、内側から外側へが鉄則です。
まず後頭部の内側から手を入れて襟足へ塗り広げ、続いて側頭部の耳の上から同じようになじませます。中間から毛先を中心にすると、仕上がりが重くなりにくいです。
反対に、髪の表面から塗り始めると、のっぺりとした印象になりがちです。
根元にボリュームを出したいときは揉み込む方法もありますが、その場合も量は控えめにしておきましょう。足りないと感じたら、同じ手順で少しずつ足していくと調整しやすくなります。
STEP3|前髪と顔まわりは手に残った分で整える
前髪は面積が小さく皮脂の影響も受けやすいため、最もベタつきやすい部分です。
直接つけるのは避けて、髪全体になじませたあとに手に残った分だけを使いましょう。毛先を軽くつまむようになじませると、自然な束感が出せます。
分け目や根元に触れてしまうと、前髪が割れたり額に張りついたりする原因になります。顔まわりの髪も同じように、表面をなでる程度にとどめておきましょう。
STEP4|毛先をつまんで束感とツヤを調整する
仕上げは、指先に残ったごく少量で毛束をつまむように整えます。一度に厚く塗らず薄く重ねる意識で調整すると、つけすぎを防げます。
全体を均一にせず、ツヤを出す部分と出さない部分をつくると、立体感のあるスタイルになります。
仕上がりを確認するときは、正面だけでなく横や後ろからも鏡でチェックしてみてください。内側の塗り残しや、表面のつけすぎに気づきやすくなります。
他のスタイリング剤と併用するときのポイント
ヘアバームだけでは物足りないと感じるときは、他のスタイリング剤と組み合わせる方法があります。ただし、重ねる順番や塗り分け方によって仕上がりは変わります。
ここでは、ヘアワックス・ヘアスプレー・ヘアオイルそれぞれとの合わせ方を紹介します。
ヘアワックス|部位ごとに使い分ける
ヘアワックスとの併用は、同じ場所に重ねるのではなく、部位で塗り分けるのがコツです。
- ● 巻いた毛先などキープ力が必要な部分:ヘアワックス
- ● 前髪やおくれ毛など束感・ツヤを出したい部分:ヘアバーム
同じ部分に重ねると量が増えて重くなりやすいため、役割で分けたほうが失敗しにくいです。両方を使う日は、それぞれの量を単体で使うときより控えめにすると、ベタつきを防げます。
ヘアスプレー|仕上げにかけてキープ力を補う
ヘアバームは髪を固めないため、形をしっかり保ちたいスタイルにはヘアスプレーの併用が向いています。
順番は、ヘアバームで全体を整えたあと、最後の仕上げにヘアスプレーをかけるのが基本です。
かけるときは髪から少し離すとムラになりにくく、適切な距離は製品によって異なるので表示に従ってください。ヘアスプレーが乾いたあとは触りすぎないほうが、整えた質感を保てます。
ヘアオイル|目的に合わせて順番を選ぶ
ヘアオイルとの併用は、なりたい仕上がりで順番が変わります。
- ● ウェット感を長く保ちたいとき:ヘアオイル→ヘアバームの順で重ねる
- ● パサつきが気になるとき:ヘアバームでまとめてからヘアオイルでツヤを足す
どちらも油分が中心のため、重ねる場合は単体で使うときより量を減らすのが前提です。まずは一方だけで足りるかを試してから、重ねるかどうか判断するとよいでしょう。
ヘアバームをきれいに落とす方法
ヘアバームは油分が主成分のため、髪や頭皮に残らないよう洗い流すことが大切です。落ちにくさは製品や使用量によって差がありますが、洗い方のポイントを押さえておけば、油分が残るのを防ぎやすくなります。
ここでは、シャンプー前の下準備から、落ちにくいときの対処法まで順に紹介します。
ブラッシングで汚れを浮かせる
シャンプー前のひと手間として、髪を梳かしておきましょう。乾いた状態で梳かすと、固まった油分やほこりが髪から浮き上がり、そのあとの洗浄がスムーズになります。
梳かすときは毛先から少しずつ進め、からまりを無理に引っぱらないようにしてください。頭皮を強くこするのも避けて、やさしくおこなうのがポイントです。
予洗いで油分をゆるめる
シャンプーの前に、ぬるま湯で髪と頭皮全体を十分に流しておきましょう。時間をかけて流すほど油分がゆるみ、シャンプーの泡立ちもよくなります。
湯温は38℃前後を目安にしましょう。ぬるすぎると油分が落ちにくく、熱すぎると髪や頭皮の負担になってしまいます。洗う前に髪のからまりをほどいておくと、洗髪時の摩擦も減らせます。
シャンプーで丁寧に洗い流す
シャンプーは、手のひらで泡立ててから髪につけると、髪同士がこすれるのを抑えられます。原液を直接つけるより、泡の状態でなじませたほうが全体に行き渡りやすいです。
洗うときは頭皮を指の腹でやさしく動かすように洗い、ヘアバームをつけた中間から毛先も泡でしっかり包みましょう。生え際や襟足はすすぎ残しが起きやすい部分なので、念入りに流してください。
落ちにくいときの対処法
それでも油分が残っていると感じるときは、シャンプー前にトリートメントやコンディショナーを使う方法があります。油は油になじみやすい性質があるため、ヘアバームがゆるんで落ちやすくなります。
手順は、髪全体にトリートメントやコンディショナーをなじませ、軽く流してからシャンプーをするだけです。それでも残る場合は、予洗いの時間を長めにとってみてください。
ヘアバームに関するよくある質問
最後に、ヘアバームについて多く寄せられる疑問にお答えします。
使い始めの不安解消に役立ててください。
ヘアバームはいつ使う?濡れた髪にも使える?
濡れた髪やタオルドライ後の髪に使えるタイプの製品も多くあります。
半乾きの状態でなじませると、濡れ感のある仕上がりをつくりやすいです。
一方で、乾いた髪に使うことを前提とした製品もあります。どちらに当てはまるかは製品によって異なるので、使う前にパッケージの表示を確認しておきましょう。
ヘアバームは毎日使っても大丈夫?
使用頻度に決まりはありませんが、その日のうちに落とすことが前提になります。
つけるときは頭皮に直接触れないようにして、中間から毛先を中心になじませてください。
かゆみやベタつきなど頭皮に違和感があるときは、量や頻度を見直し、必要に応じて使用を控えましょう。
つけたまま寝ても大丈夫?
朝つけたヘアバームは、その日のうちに落としてから寝るのが基本です。
一日過ごした髪にはほこりや皮脂も付着しているため、油分と混ざったまま眠ると頭皮の負担になりやすくなります。
ただし、洗い流さないトリートメントとして販売されている製品なら、シャンプー後の髪に使ってそのまま休めます。スタイリング用の製品は夜のケアには向かないので、用途表示を確認してから使い分けましょう。
ヘアバームを使いこなして、自然なツヤのある髪へ
ヘアバームは、自然なツヤ感や束感を出しながら、髪の広がりやパサつきを抑えたいときに活躍するスタイリング剤です。ヘアワックスのように固めるのではなく、油分で髪をまとめるアイテムなので、キープ力より仕上がりの質感を重視したい人に向いています。ヘアオイルとも役割が異なるため、それぞれの特徴をつかんで使い分けてみてください。
きれいに仕上げるコツは、少量ずつなじませることと、中間から毛先を中心につけること。この2つを意識するだけで、ベタつきを抑えた自然なスタイリングに近づきます。
この記事を参考に、自分の髪質やなりたいスタイルに合わせてヘアバームを上手に取り入れてみてください。
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