前髪が割れる代表的な原因

前髪の割れに対して適切に対処するためには、まずなぜ前髪が割れてしまうのか根本的な原因を知ることが大切です。前髪が割れる代表的な原因としては、以下の7つが挙げられます。
- ●つむじや生えグセ
- ●ドライヤーのあて方
- ●自然乾燥によるクセの固定
- ●汗や湿気によるべたつきやうねり
- ●年齢の影響
- ●ダメージによる影響
- ●寝グセがついている
まずは、ご自身の前髪が割れる原因をこれから説明する内容と照らし合わせて探ってみてください。
つむじや生えグセ
前髪が割れるのは、つむじの位置や生えグセが大きく影響しています。つむじとは、髪が渦を巻いている部分のことです。
前髪の生え際の近くにつむじがあると、渦を巻くような毛の流れに沿って自然と前髪が左右に分かれやすく、前髪が割れて見える原因になります。
また、前髪の生え際で左右に分かれる生えグセがある人も、自然と前髪が割れやすくなります。特に髪が横や上を向いて生えている場合は、生えグセやつむじによる影響の可能性が高いです。
ドライヤーのあて方
ドライヤーのあて方が原因で前髪がぱっくりと割れてしまうケースもあります。ドライヤーを下からあてたり、毛の流れに逆らうようにしてあてたりすると、前髪の根元が必要以上に強く立ち上がってしまいます。
特に前髪は根元が強く立ち上がることで毛の流れが左右に分散されやすいため、結果として前髪が割れてしまう原因になるのです。また、すでに前髪が割れている状態でドライヤーをあてると、熱が冷めた時にその状態がクセとして固定されてしまいます。
自然乾燥によるクセの固定
濡れた髪を自然乾燥させることも前髪が割れる原因の一つです。髪には、濡れた状態から乾く状態になるときの毛流れをキープするという性質があります。
濡れた前髪が割れている状態で自然乾燥させると、髪が乾いたときにその状態がクセとして固定されてしまうため、前髪がパックリと割れやすくなります。
特に前髪に生えグセがある人や湿気によるうねりが強い人は、長時間濡れた状態で放置せず、ドライヤーを使ってすばやく乾かすことが重要です。
汗や湿気によるべたつきやうねり
時間がたつと徐々に前髪が割れてくるという場合は、汗や湿気によるベタつきやうねりが原因かもしれません。汗や湿気によって髪が濡れると、髪内部の水素結合が一時的に切れて毛流れを変えやすい状態になります。
特に前髪に生えグセやうねりがある人は、髪が濡れることでセットが崩れてしまい、元々のクセが出てしまうため、汗をかく時期や雨の日は前髪が割れやすくなるのです。
年齢の影響
年齢を重ねると、髪のハリ・コシが失われて髪が細くなり、前髪もヘタりやすくなります。髪が細くなると、髪と髪の間に隙間ができてしまい、前髪が割れて見える場合があるのです。
また、加齢によって頭皮環境が衰えると、毛穴の歪みや髪の水分量の低下によってクセ毛が生じやすくなるため、それが前髪の割れにつながる場合もあります。
ダメージによる影響
カラーやパーマ、乾燥、摩擦などによるダメージも、前髪が割れてしまう原因の一つです。
髪がダメージを受けるとキューティクルが傷つき、髪内部の組織が破壊されることで水分やたんぱく質が流出しやすくなります。ダメージの影響を受け、うねりや広がり、パサつきといったクセが生じやすくなるため、前髪も割れやすくなるのです。
ダメージヘアは水分を過剰に吸収し、不均一に髪が膨張してしまう性質があるため、特に雨の日や湿気の多い日はうねりによる前髪の割れが目立ちやすくなります。
寝グセがついている
前述のとおり、髪は濡れている状態から乾く過程の形状をキープする性質があります。寝ている間は、寝返りなどの圧力で前髪が不自然な方向に流れやすくなります。
そのため、前髪が半乾きのまま就寝したり、就寝中に汗をかいたりすると、前髪が割れた状態のまま乾いてしまい、寝グセとして固定されてしまう可能性があるのです。
特に前髪が短い場合は寝グセがつきやすく、前髪が割れてしまいがちなので注意が必要です。
前髪が割れるのを防ぐ!正しい乾かし方とセットの基本テクニック
前髪が割れるのを防ぐためには、髪の乾かし方やセット方法が重要なポイントになります。日々のドライヤーの使い方やセット方法を見直せば、前髪の割れを改善することが可能です。前髪が割れるのを防ぐための正しい乾かし方とセットの基本テクニックは以下の通りです。
- ●まずは濡らしてリセットするのが鉄則
- ●前髪を中央に集めて乾かす
- ●割れる方向と逆に乾かし、さらに反対方向にも乾かす
- ●つむじ部分は目の細かいブラシで押さえて小刻みに揺らしながら乾かす
- ●仕上げは冷風で毛流れをキープする
- ●「前からあてない」が割れないコツ
ここからは、それぞれのテクニックについて1つずつ詳しく解説していきます。
まずは濡らしてリセットするのが鉄則
前髪をスタイリングする前は、まず前髪の根元からしっかりと濡らすのがポイントです。髪は、水に濡れることで形を変える「水素結合」と、縮毛矯正やパーマなどの化学反応で形を変える「化学結合」があります。
そのため、日常的には髪を濡らして形状を自由に変えやすい水素結合の特性を活用すると良いでしょう。前髪を根元からしっかり濡らすことでクセがリセットされた状態でスタイリングできるため、思い通りのスタイルに仕上げやすくなります。
前髪を中央に集めて乾かす
前髪を根元からしっかりと濡らしたら、前髪を中央に集めてドライヤーで乾かしていきましょう。そうすることで、もっとも目立ちやすい真ん中でのパックリ割れを予防できます。
このとき、一気に前髪を乾かさず、5割ほど乾いたら止めるのがポイントです。この後の工程でもドライヤーをあてるため、ここで完全に乾かしてしまうとドライヤーのあてすぎになってしまい、髪が乾燥して広がる原因になります。
そのため、ドライヤーは温風の微風にして小刻みに動かしながら乾かしましょう。
割れる方向と逆に乾かし、さらに反対方向にも乾かす
前髪を中央に集めてある程度乾かしたら、次に前髪を割れる方向と逆に引っ張りながらドライヤーの温風をあてて乾かしていきます。ドライヤーは根元にあてて、根元を引っ張りながら乾かしていけば、前髪の生えグセを根元からしっかりと伸ばせます。
7割程度前髪が乾いてきたら、さらに逆方向に前髪を引っ張ってドライヤーをあてていきましょう。左右両方にドライヤーをあてることでクセのない自然な毛流れの前髪に仕上げることができます。
つむじ部分は目の細かいブラシで押さえて小刻みに揺らしながら乾かす
つむじ部分は、まず根元にミストを吹きかけて濡らし、その部分を指の腹でこすって水分をしっかりとなじませていきます。次に、濡らしたつむじ部分を目の細かいブラシで押さえながら小刻みに揺らし、ドライヤーを斜め後ろからあててみましょう。
そうすることで、つむじ部分の生えグセが一時的にリセットされ、周辺の髪がさまざまな方向に自然と散らばるため、分け目が目立ちにくくなります。
ブラシは目の細かいものを使った方が髪1本1本をしっかりと押さえられるため、生えグセが取れやすくなります。つむじまわりの髪はボリュームが少なく寝ているような生え方をしているため、根元を立ち上げるようにブラシを右から左、左から右に小刻みに動かすのがポイントです。
仕上げは冷風で毛流れをキープする
髪を乾かし終わったら、ドライヤーを冷風に切り替えて毛流れをキープしましょう。髪は濡れているときや熱を加えたときに形が変わりやすくなり、冷えたときにその形が固定される性質があります。
最後に冷風で仕上げることで、ドライヤーやヘアアイロンでスタイリングした毛流れをキープできるため、スタイリングが長持ちしやすくなるでしょう。
また、髪に冷風をあてるとキューティクルが引き締まり、髪表面がなめらかになってツヤが出やすくなります。湿気や汗の吸収も防ぎやすくなるため、湿気や汗の影響によるうねりや広がりも抑えられます。
「前からあてない」が割れないコツ
前髪の割れを防ぐには、ドライヤーを前(顔側)からあてないのがコツです。ドライヤーを前からあてると前髪が左右に広がり、髪が乾く過程でその状態がキープされてしまうため、前髪がパックリと割れやすくなります。
ドライヤーの基本的なあて方は「後ろから前」「上から下」です。後ろから前にあてることで、前髪に割れ目がつきにくく、まっすぐに下りた前髪をつくりやすくなるでしょう。
また、上から下にあてるようにすれば、キューティクルが整ってツヤが出やすくなり、うねりや広がりを抑えてまとまりやすい髪に仕上げやすくなります。
どうしても前髪が割れる場合はマジックカーラーを使うのもおすすめ

どうしても前髪が割れる場合は、マジックカーラーを使ってスタイリングするのがおすすめです。ただし、根元が割れてしまう方は、まず根元の毛流れから整えることが重要です。
前髪を一度しっかり濡らしたら、割れてしまう方向とは逆側に引っ張りながらドライヤーで乾かし、8割ほど乾いた状態にします。その後、毛先から根元に向かってマジックカーラーをしっかり巻きつけ、再度ドライヤーで熱を与えて形をつけましょう。
乾かした後はドライヤーを冷風に切り替えて髪を完全に冷ますことで、ふんわりとしたカールをキープしやすくなります。マジックカーラーはヘアアイロンよりも自然なカールをつくりやすいうえに、分け目が目立ちにくいスタイルに仕上がるのもおすすめポイントです。
外出先で前髪が割れたときの応急処置テクニック

時間をかけて前髪をセットしても、外出先で前髪が割れてしまうことに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?外出先で前髪が割れてしまった場合の対処法としては、主に以下の4つが挙げられます。
- ●かきあげ前髪にアレンジする
- ●ヘアアクセサリーや編み込みアレンジでカバーする
- ●パウダーを前髪や額に使用する
- ●ヘアオイルやヘアバームを前髪の毛先につける
それでは、実際にどのようにすればよいのかを1つずつご紹介します。
かきあげ前髪にアレンジする
外出先で前髪が割れてしまった場合は、かきあげ前髪にアレンジするのがおすすめです。前髪をかきあげることで割れた前髪を自然にカバーできるだけでなく、洗練された大人っぽい印象に仕上がります。
前髪を根元から立ち上げるように手ぐしでかきあげたら、根元を中心にヘアワックスやヘアスプレーを少量つければセット完了です。ドライヤーがある場合は、前髪を手ぐしでかきあげた状態でドライヤーをあてて熱を加えることでさらにキープ力が増します。
ヘアアクセサリーや編み込みアレンジでカバーする
外出先で前髪が割れたときの対処法として、ヘアアクセサリーや編み込みアレンジでカバーする方法もあります。前髪を手ぐしでラフにかきあげ、カチューシャやターバンで前髪をとめれば、割れた前髪をカバーしつつおしゃれな雰囲気を演出できます。
前髪が短くてかきあげアレンジが難しい人でも手軽に挑戦できるのもおすすめポイントです。また、前髪が長い人はさっと編み込みをするとより華やかに見えます。きちんと編み込みができていれば崩れにくいので、アクティブなシーンのアレンジとしてもおすすめです。
パウダーを前髪や額に使用する
時間がたつと前髪が割れてくるという場合は、パウダーを前髪や額につけるのが効果的です。夕方になると前髪が割れてきたり、クセ毛が気になりだしたりするのは、汗や皮脂が主な原因です。
化粧直しの際に額にパウダーを薄めにはたき、同時に前髪にもつけておけば、パウダーが汗や皮脂を吸収してくれるため、サラサラな状態の肌が長持ちするだけでなく、前髪の割れやクセを予防できます。前髪にパウダーをつけた後はダマにならないよう、細かめのコームで前髪を梳かしておきましょう。
ヘアオイルやヘアバームを前髪の毛先につける
外出先で前髪が割れた場合は、ヘアオイルやヘアバームを前髪の毛先につける方法も効果的です。毛先に軽くなじませることで、束感を出しつつ前髪の割れを防げます。
ヘアオイルやヘアバームの使用量はごく少量に留めましょう。根元からガッツリつけてしまうと前髪が重くなり、かえって前髪が割れやすくなってしまうため、使用量とつける場所が重要です。
前髪の割れグセを根本から改善するための日常ケア習慣

前髪の割れグセを根本的に改善し、まとまりやすい前髪にするためには、日々の前髪のケアや生活習慣を見直すことも大切です。
- ●前髪もダメージケアをする
- ●お風呂上がりはすぐにドライヤーで乾かす
- ●生活習慣を改善する
ここからは、それぞれのケア習慣について1つずつ詳しく解説していきます。
前髪もダメージケアをする
前髪の割れを改善するには、前髪のダメージケアも徹底して行いましょう。前髪はドライヤーやヘアアイロンによる熱ダメージや紫外線によるダメージにさらされやすい箇所であるため、キューティクルや髪内部の組織が傷んでしまいがちです。
ダメージが蓄積されると、髪が乾燥してクセが出やすくなり、前髪の割れにもつながります。そのため、シャンプー後はインバストリートメント、ドライヤー前はアウトバストリートメントをしっかりとつけてダメージをケアしましょう。
しっとりとまとまりやすい前髪をキープするためにも、ヘアケアを習慣づけることが大切です。
お風呂上がりはすぐにドライヤーで乾かす
お風呂から上がった後はすぐにドライヤーを使い、すばやく前髪を乾かすのがポイントです。前髪はサイドや後頭部の髪よりも短いため、乾くのも早いです。そのため、濡れたまま放置すると不自然な毛流れが固定されてしまい、前髪の割れにつながる恐れがあります。
髪が濡れている間はクセがリセットされ、スタイリングも楽になるため、前髪が割れやすい人はタオルで髪を巻いたまま放置したり、自然乾燥させたりせず、すぐにドライヤーで乾かしましょう。
生活習慣を改善する
前髪の割れを予防するためには、規則正しい生活習慣を送ることも重要です。偏った食生活や睡眠不足、過剰なストレスはホルモンバランスが乱れる要因になります。
ホルモンバランスが乱れると、髪の成長サイクルも乱れて髪質が低下し、うねりや広がり、薄毛などにつながる恐れがあります。
髪のクセや薄毛は前髪の割れが起こりやすくなるため、日ごろから栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠を心掛け、ストレスもため込まないように気をつけましょう。
それでも前髪が割れる場合はプロに相談!美容室でできる対策とは?

ドライヤーの乾かし方やセットを工夫しても前髪がどうしても割れてしまう場合は、髪のプロである美容師に相談して対処してもらうことも検討してみましょう。美容室でできる前髪割れの対策としては、以下の3つが挙げられます。
- ●前髪の量を増やしてもらう
- ●つむじ割れにはパーマという選択肢も
- ●生えグセを生かした前髪にしてもらう
これらの美容室での対策方法に関して、詳細に解説しますので、相談する際の参考にしてください。
前髪の量を増やしてもらう
前髪が薄くて割れやすい場合は、カットで前髪の量を増やしてもらいましょう。頭頂部から毛束を持ってきてボリュームを増やし、厚みのある前髪をつくってもらうことで前髪の割れが目立ちにくくなります。
前髪が短いと生えグセの影響を大きく受けてしまうため、眉が隠れる程度の長さにカットしてもらうのがおすすめです。眉が隠れる程度であれば、毛束が持つ重みで前髪の割れを抑えやすくなります。
つむじ割れにはパーマという選択肢も
つむじが原因で前髪の割れが強い場合は、つむじ部分にクロスパーマをかけるのも選択肢の一つです。クロスパーマとは、前髪の生え際や分け目の生えグセ・浮きグセを矯正するためにかける部分的なストレートパーマの1種です。
つむじ部分にクロスパーマをかけることで根元の毛流れが矯正され、自然な方向に髪が流れるようになるため、前髪の割れを防止できます。
生えグセを生かした前髪にしてもらう
前髪が額の真ん中以外で割れてしまう場合は、生えグセを生かした流し前髪にしてもらうのがおすすめです。流し前髪とは、前髪を斜めに流れるようにセットしたヘアスタイルのことをいいます。
毛先に自然な動きや流れがあるため、単に前髪をまっすぐ下ろすよりも分け目が不自然にならず、自然となじんでくれます。また、額が適度に見えることで顔を明るく見せる効果もあります。
前髪が割れる原因を知って、正しいケアで改善しよう!

前髪が割れてしまうのは、前髪のつむじや生えグセ、間違った乾かし方、汗や湿気、ダメージなどが主な原因です。前髪が割れる原因を把握し、日々のヘアケアやスタイリング、生活習慣を見直せば、前髪割れの改善に期待できます。
セルフケアで対処するのが難しいほど前髪の割れが強い場合は、髪のプロである美容師に相談してカットを工夫してもらったり、パーマをかけたりするのも選択肢の一つです。前髪の割れにお悩みの方は本記事を参考にして悩みを解消し、おしゃれなヘアスタイルを楽しみましょう。
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