酸性ストレートとは?特徴とほかのストレートとの違い

酸性ストレートは髪にやさしく、ナチュラルにまっすぐな髪に仕上げる縮毛矯正の一種です。髪本来のpHに近い酸性薬剤で髪をやわらかくした後、ストレートアイロンの熱で髪をまっすぐに仕上げていきます。
ここからは、酸性ストレートの仕組みと一般的な縮毛矯正との主な違いを詳しく解説します。
酸性ストレートと縮毛矯正の違いは?
薬剤とストレートアイロンを使用して髪をストレートにする施術を「縮毛矯正」と呼ぶので、厳密にいうと酸性ストレートも縮毛矯正の一種です。酸性ストレートと一般的な縮毛矯正の最大の違いは「薬剤」の性質にあります。
酸性ストレートでは弱酸性に近い薬剤を使い、キューティクルを徐々に開きながら髪をやわらかくします。一方で、一般的な縮毛矯正に使うアルカリ性の薬剤は強い力で髪をやわらかくしてクセをしっかり伸ばすのが特徴です。
そのため、酸性ストレートよりも一般的な縮毛矯正の方がより直線的なストレートに仕上がりますが、髪へのダメージも大きくなる傾向があります。
酸性ストレートと酸熱トリートメントとの違いは?
酸性ストレートと酸熱トリートメントは名前こそ似ていますが、性質も目的も異なる施術です。酸性ストレートは縮毛矯正の一種であり、自然にまっすぐな髪に仕上げます。
一方で、酸熱トリートメントは髪質改善のトリートメント剤を使う施術で、内部のダメージを補修することを目的としています。つまり、酸熱トリートメントには髪を強制的にまっすぐにする作用はありません。
ただし、髪のダメージがクセや広がりの原因になっている場合には、内部を補修することでまとまりが良くなり、ストレートヘアに近づくこともあるので、髪の状態や目的に合った施術を選ぶのがおすすめです。
酸性ストレートはどんな人に向いている?

酸性ストレートは髪質や仕上がりの希望によって向き不向きがあります。特に次のような方におすすめです。
ブリーチなどで髪のダメージが大きい人
ダメージが大きい髪に一般的な縮毛矯正をかけると、さらにダメージが進行して切れ毛が発生する可能性があるため、美容室から施術を断られるケースも多いです。そのようなハイダメージの髪でも、酸性ストレートなら施術を受けられる場合があります。
酸性ストレートに使用する薬剤は比較的刺激が少なく、キューティクルに負担をかけにくい性質があります。そのため、頻繁にカラーをしている方やブリーチでダメージを受けている方は、酸性ストレートが向いているでしょう。
ただし、酸性ストレートはまったくダメージを受けないわけではありません。酸性ストレートの施術後にカラーやブリーチといったほかの施術を受ける場合は、美容師に相談して適切なタイミングで髪の状態に合ったメニューを検討しましょう。
クセや広がりが強く出ていない人
軽いうねりや広がりが気になる程度であれば、酸性ストレートで十分に対応できる可能性があります。一方でクセが強すぎる髪質や、硬い髪質の人は、酸性ストレートの効果を十分に感じることができないかもしれません。
ダメージが原因ではなく、もともとのクセが強く出ている場合は、一般的な縮毛矯正の方が向いている可能性があります。髪の状態やクセの出方次第で向いている施術が異なるため、美容室で相談して検討してみてください。
自然なストレートヘアをつくりたい人
酸性ストレートは強いクセをまっすぐにする一般的な縮毛矯正に比べ、自然でやわらかな質感に仕上がりやすいのが特徴です。刺激を抑えた薬剤を使用するので、極端にまっすぐにならず、やわらかいストレートヘアに仕上がります。
「自然なツヤ感やしなやかさを保ったままクセを伸ばしたい」という人には、酸性ストレートが向いているでしょう。
酸性ストレートのメリットとデメリット

酸性ストレートにはメリットがある半面、施術を受ける前に知っておきたいデメリットもあります。特徴や注意点を理解した上で、施術を検討してみてください。
酸性ストレートのメリット
酸性ストレート最大のメリットは、髪への負担が少ないことです。薬剤の性質を示す数値であるpHの値が髪の性質に近いため、キューティクルを過度に開かずに施術でき、ダメージを極力少なくできます。
そのため、さまざまな髪質に適応する施術といえるでしょう。また、本来の髪が持つツヤや手触りを残しながら自然なストレートがつくれるのも、酸性ストレートの大きな魅力です。
酸性ストレートのデメリット
酸性ストレートは、比較的ダメージが少ない薬剤を使用する分、ストレートの持ちが悪いと感じてしまうことがあります。また、酸性ストレートの施術は薬剤の使い方やアイロン操作の技術が重要なため、施術者の技術力によって仕上がりに差が出やすいのも難点といえるでしょう。
酸性ストレートは髪に薬剤を浸透させる必要があるため、施術に3〜4時間かかるのが一般的です。時間とお金をかけて施術を受けたのに「期待通りにならなかった」という事態を防ぐためにも、酸性ストレートに定評のある美容室や技術力のある美容師が在籍しているサロンを選ぶのがおすすめです。
酸性ストレートを行った後のケア方法

酸性ストレート施術後も適切なヘアケアを行うことで、髪へのダメージを最小限に抑え、仕上がりを長持ちさせることができます。シャンプーや日常の習慣など、施術後に気をつけたいポイントをご紹介します。
髪にやさしいシャンプーを選ぶ
酸性ストレートは髪への刺激を抑えた施術とはいえ、施術後の髪は少なからずダメージを受けています。そのため、シャンプーなど毎日使うヘアケアアイテムも髪にやさしいものを選ぶのがおすすめです。
例えば、アミノ酸系のシャンプーは髪と頭皮にやさしく、余分な皮脂や汚れをすっきり落としてくれます。また、たんぱく質やミネラルなど、髪の栄養となる成分を配合したシャンプーを選ぶと、ダメージを補修して健康的な髪へと導いてくれるでしょう。
なお、酸性ストレートの施術を受けた当日はシャンプーを控え、髪を洗うのは翌日以降にするのが一般的です。可能であれば施術後24時間は間隔を空けてからシャンプーすると、施術の効果が持続しやすいでしょう。
髪を洗うときはシャンプーを十分に泡立ててから指の腹で頭皮をやさしくマッサージするように洗い、髪全体を包み込むように洗い流すのがポイントです。また、洗髪後はタオルで強くゴシゴシこすらず、包み込むように押さえて水分を取るようにしましょう。
濡れた髪は摩擦で傷みやすいため、特に注意が必要です。
髪にダメージを与える習慣を避ける
酸性ストレートの施術後に限らず、日常的に髪に負担をかける習慣は避けましょう。特に髪を自然乾燥させると、濡れて開いた状態のキューティクルが摩擦で傷ついたり、剥がれて内部の栄養や水分が流れ出たりすることがあるので、お風呂上がりはできるだけ早めに髪を乾かすように心がけてください。
また、ドライヤーやヘアアイロンを正しい方法で使用することも大切です。髪は根元からしっかり乾かし、ドライヤーを近くであてすぎないように注意するほか、同じ箇所に長くあてないように気をつけましょう。
ヘアアイロンを使用する際は、120〜160℃の低めの温度に設定すると、髪に過度なダメージを与えるのを防げます。さらに、食生活や生活習慣では、たんぱく質やビタミン、ミネラルなど髪の生成をサポートする食品を積極的に食事に取り入れる、睡眠を7時間は確保するといった心がけが重要です。
健康的な生活と正しいヘアケアを意識して、髪にダメージが蓄積するのを防ぎましょう。
酸性ストレートのよくある質問

酸性ストレートに関するよくある質問にお答えします。気になる疑問や不安を解消してから、施術を受けるかどうか検討してみてください。
ほかの施術と並行してできる?
酸性ストレートとヘアカラーやパーマといったほかの施術は、基本的に同時に受けることができるものの、おすすめはできません。例えば酸性ストレートとカラーを同時に行う場合、酸性ストレートは酸性の薬剤が使用され、一般的なカラーはアルカリ性の薬剤が使われます。
このように異なる性質の薬剤を使用すると、両者が干渉してカラーが入りにくくなったりストレートの定着が妨げられたりする恐れがあるので注意が必要です。また、酸性ストレートは刺激が少ないものの、ほかの施術と組み合わせることで髪へのダメージが大きくなってしまう可能性もあります。
一緒に受けたい施術の種類にもよりますが、髪を健康に保つためにも、酸性ストレートを受けた後は少なくとも数日~2週間程度は空けてほかの施術を受けるのが望ましいでしょう。
既にカラーやブリーチをしている髪に酸性ストレートをかける場合は、髪の負担を考慮して事前に美容師と相談し、適切なタイミングで施術してもらいましょう。
酸性ストレートを行う頻度の目安は?
酸性ストレートの効果は永久ではないため、髪が伸びて元のクセが出てきたり、ダメージが蓄積してクセや広がりが気になったりしてきたら再施術を検討しましょう。髪の長さやクセの強さにもよりますが、ショートヘアなら2~4カ月ごと、ミディアムヘアで3~6カ月、ロングヘアで4~6カ月程度を目安にしてみてください。
ただしこれはあくまで一般的な目安であり、再施術のタイミングは髪質や施術後の状態によって前後します。あまり頻繁にかけすぎると髪の負担になるため、髪の状態を見ながら適切な間隔で施術を受けると良いでしょう。
酸性ストレートの料金はどのくらい?
酸性ストレートの料金は使用する薬剤やサロンによって差はありますが、カット料金を含めておよそ1万~3万円前後が相場といわれています。一般的な縮毛矯正に比べて薬剤のコストや技術料がかかるため、価格設定は高めになる傾向があります。
事前にサロンで費用の見積もりを確認し、複数のサロンを比較して予算に合ったところを選んでみてください。
髪の状態を見極めてから酸性ストレートを検討しよう

酸性ストレートは、髪へのダメージを抑えつつ自然でやわらかなストレートヘアが目指せるため、注目されている施術の一つです。髪のダメージが強く、一般的な縮毛矯正を断られた場合でも施術を受けられる可能性がありますが、強いクセをしっかり伸ばしたい場合や短期間で繰り返し施術する場合はデメリットもあります。
施術の可否や頻度、施術後のケアについては美容師としっかり相談し、自分の髪質に合った方法を選びましょう。適切な施術とアフターケアで、ツヤのあるなめらかなストレートヘアを目指してください。
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