髪が細くなる原因とは?
髪が細くなる原因の一つは、加齢に伴うホルモンバランスの変化です。女性ホルモンのエストロゲンは、髪の成長を促し抜け毛を抑える働きに関与するとされています。また、プロゲステロンは皮脂分泌に関わり、頭皮環境に影響を与えると考えられています。
しかし、女性ホルモンは20歳ごろをピークに減少し、30代後半から40代にかけて髪のハリやコシが失われやすくなるのが特徴です。その結果、髪が細くなり、ボリューム不足を感じる方も増えていきます。
年齢とともに訪れる自然な変化ですが、生活習慣やケアの工夫によって進行を緩やかにできる可能性もあります。
髪に必要な栄養素
髪の健康を保つには、日々のケアに加えて身体の内側からの栄養補給も必要です。ここでは、髪に必要な栄養素を7つ紹介します。
- ●タンパク質
- ●ビタミンA
- ●ビタミンB群
- ●ビタミンE
- ●亜鉛
- ●イソフラボン
- ●ヨウ素
髪のパサつきや抜け毛が気になる方は、ぜひ参考にして日々の食生活に取り入れてみてください。
タンパク質
髪の健康を支える基本的な栄養素はタンパク質です。髪は主にケラチンというタンパク質からできており、不足すると髪はハリやコシ、ツヤを失い、ボリュームもなくなってしまいます。
健やかな髪を保つためには、日々の食事でタンパク質をしっかり補うことが大切です。タンパク質を多く含む食品には、肉類や魚介類、卵、大豆製品、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどがあります。毎食の主菜にタンパク質を取り入れるように意識しましょう。
ビタミンA
ビタミンAは皮膚や粘膜の正常な維持や成長に関与しており、不足すると乾燥やかゆみなどのトラブルを引き起こす可能性があります。また、夜盲症の原因になるなど、全身の健康にも関わります(1)。
ビタミンAが多く含まれる食品は、にんじんジュースやほうれん草、鶏レバーや豚レバー、うなぎなどです。バランス良く摂取し、髪と身体の健康を守りましょう。
(1)参考:ビタミンA|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
ビタミンB群
抜け毛や薄毛が気になる方は、ビタミンB群の摂取が大切です。なかでも、ビタミンB2とB6は髪の健やかな成長を支える役割を果たすので、意識的に摂取しましょう。
ビタミンB2は皮膚や粘膜を保護し、細胞の成長を促す働きがあり、納豆やアーモンドなどに多く含まれます(2)。
一方で、ビタミンB6はタンパク質や脂質、炭水化物の代謝を助ける補酵素として機能し、栄養が髪に行き届くサポートをします(3)。バナナや豚ヒレ肉、かつお、ビンチョウマグロなどが豊富な供給源です。
(2)参考:ビタミンB2|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
(3)参考:ビタミンB6|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
ビタミンE
抗酸化作用を持つビタミンEは、髪や身体の健康維持に役立つ栄養素の一つです。
細胞膜や脂質に豊富に存在し、自らが酸化されることで脂質の酸化を防ぎ、細胞を守る働きがあります(4)。必要な量を摂取することで、髪と頭皮の健康をサポートしてくれます。
ビタミンEを多く含む食品は、西洋カボチャやアーモンド、はまち、子持ちカレイなどです。
(4)参考:ビタミンE|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
亜鉛
亜鉛は全身の細胞に存在し、健康維持に必要不可欠なミネラルで、髪の生成にも深く関わっています(5)。
不足すると味覚障害や生殖機能の低下だけでなく、抜け毛が増えるといった症状が現れることもあります(6)。そのため、意識的に食事から取り入れることが大切です。
亜鉛を多く含む食品には牡蠣や魚、鶏肉、カニやロブスターなどの海産物があります。バランスよく摂取し、髪と身体の健康維持に努めましょう。
(5)参考:亜鉛|厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
(6)参考:えいよう通信6・7月号 食中毒にご注意を!|獨協医科大学病院 栄養課
イソフラボン
女性の髪を健やかに保つうえで注目される栄養素がイソフラボンです。エストロゲンに似た構造を持つことから、髪や肌のうるおいを支える作用が期待されています(7)。
ただし、摂りすぎは婦人科系疾患のリスクを高める可能性もあるため、適量を心がけることが大切です。
イソフラボンを豊富に含む食品には、納豆や豆腐、油揚げ、きな粉などの大豆製品があります。日々の食事に無理なく取り入れ、健やかな髪を目指しましょう。
(7)参考:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A|農林水産省
ヨウ素
ヨウ素は、髪の健康を支える甲状腺ホルモンの構成成分として重要な役割を果たしています。甲状腺ホルモンは、タンパク質の合成や細胞の活動、エネルギー代謝を調整し、髪の成長にも必要です(8)。
ヨウ素は昆布やわかめなどの海藻類、しめさば、真鱈、あわびなどに多く含まれています。
ただし、過剰摂取は甲状腺機能に影響を与えることもあるため、適量を心がけることが大切です。
(8)参考:ヨウ素|国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
髪の健康のために避けたい食べ物
髪を健康に保つには、栄養をしっかり摂ることが大切ですが、実は避けたほうが良い食べ物もあります。ここでは、髪の健康のために避けたい食べ物を3つ紹介します。
- ●高脂質な食べ物
- ●塩分が多い食べ物
- ●カフェイン・アルコール
ぜひ、普段の食生活を見直すきっかけにしてみてください。
高脂質な食べ物
脂質を摂りすぎる食生活は、髪の健康に悪影響を与える可能性があります。マウスにおける実験では、高脂肪食によって毛包が小さくなり、髪が細くなったり生えにくくなったりする可能性が示されています(9)。
和食中心の食事は比較的脂質が少なめで安心ですが、洋食や揚げ物を頻繁に食べる場合は注意が必要です。さらに、調味料にも脂質が多く含まれることを忘れてはいけません。
たとえば、マヨネーズは大さじ1杯で約9gの脂質を含みます(10)。主菜だけでなく、味つけにも気を配ることで余分な脂質を減らし、髪と身体の健康を守ることにつながります。
(9)参考:「高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明」―幹細胞における炎症・再生シグナルの異常が毛包の萎縮を引き起こす―|東京大学医科学研究所
(10)参考:食生活(栄養)|東京都保健医療局
塩分が多い食べ物
塩分の摂りすぎにも注意しましょう。1日の食塩摂取目標量は8g以下とされており、日常的に意識して控えることが大切です(11)。
塩分は工夫次第で摂取量を減らすことも可能です。たとえば、しょうゆは料理に「かける」よりも「つける」ほうが塩分を抑えつつ味を楽しめます。
また、麺類を食べる際には汁を残すだけでも減塩効果があります。調味料や食べ方を工夫することで無理なく塩分を減らし、髪や身体にやさしい食生活を続けられるでしょう。
(11)参考:食生活(栄養)|東京都保健医療局 気軽に実践!健康づくり応援ガイド
カフェイン・アルコール
カフェインやアルコールを摂りすぎると利尿作用が強まり、体内の水分が排出されて頭皮の乾燥を引き起こすことがあります。
健康な大人の場合、1日400mgまでのカフェインであれば、健康への悪影響はないと考えられています(12)。
ただし、個人差もあるため、自分の体調に合わせた摂取が大切です。アルコールも同様に水分を奪うため、飲む際はしっかり水分補給をしましょう。適度な量を守り、髪と身体の健康を損なわない工夫が必要です。
(12)参考:カフェインの過剰摂取について|農林水産省
美しい髪を保つための食生活のポイント
美しい髪を保つには、朝・昼・夕の3食をきちんと摂る規則正しい食生活を心がけましょう。
特に、朝食は身体を活動モードに切り替える大切な役割を持っています。食欲がないときは、ヨーグルトや果物など軽めの一品から取り入れてみましょう。
また、主食・主菜・副菜を揃えたバランスの良い食事を意識することも大切です。忙しい日には、コンビニやスーパーの弁当・惣菜を工夫して組み合わせれば、無理なく栄養バランスを整えられます。
髪の栄養に関するよくある質問
最後に、髪の栄養に関するよくある質問に回答します。栄養サプリメントや髪の栄養不足の症状について、詳しく知りたい方はぜひチェックしてみてください。
髪の健康をサポートする栄養サプリメントはある?
髪の健康には、まずバランスのとれた食事から必要な栄養を摂ることが基本です。そのうえで不足している栄養素があれば、サプリメントを利用して補うのも一つの方法といえます。
市販されているサプリメントには、髪の成長や健康維持に役立つタンパク質、亜鉛、ビタミンB群などが配合されたものがあります。購入する際は、成分名や含有量を確認することが大切です。
また、多く摂れば効果が出るというわけではなく、過剰摂取は身体に負担を与える可能性もあります。必ず用法・用量を守り、無理のない範囲で取り入れることを心がけましょう。
髪の栄養不足が疑われる症状は?
身体の水分や油分を調整する働きが乱れると、頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌につながり、頭皮環境が不安定になります。その結果、髪が細くなり、ハリやコシが失われることがあります。
また、見た目のボリュームが減少して薄毛が目立つようになるケースもあるため、早めの対処が必要です。日常的にこのような変化を感じた場合は、食生活や栄養バランスを見直すサインと考えると良いでしょう。
栄養バランスの取れた食事で健やかな髪を保とう!
髪のハリやコシを保つには、栄養バランスの取れた食生活が基本です。タンパク質やビタミン、ミネラルを意識して摂ることで、髪や頭皮の健康を支えられます。
一方で、脂質や塩分、カフェイン・アルコールの摂りすぎは、髪の環境を乱す原因にもつながります。規則正しい食生活を心がけ、不足しやすい栄養素は食品やサプリメントで補いましょう。
さらに、毎日のケアで取り入れるアイテムを工夫することで、内側と外側の両面から美しい髪を目指しましょう。
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