縮毛矯正の一般的な頻度の目安は3〜6カ月

縮毛矯正をかける一般的な頻度の目安は3〜6カ月に1回です。日本人の場合、髪の伸びるスピードは1カ月に平均で約1cmのため、3カ月でおよそ3cmの新しい髪が根元から生えてくることになります。
大体3カ月ほど経つと、クセやうねりが目立ちやすくなり、スタイリングもしづらくなるので、かけ直しが必要になってくるでしょう。ただし、下記のように髪質やライフスタイルによって最適な頻度は異なります。
髪質 | 頻度 |
---|---|
クセが強く、髪が広がりやすい人 | 3〜4カ月に1回 |
クセが弱めで、髪のダメージが気になる人 | 5〜6カ月に1回 |
ショートやボブなど短めの髪型 | 2~3カ月に1回 |
また、季節によってもベストな頻度は異なります。特に梅雨の時期(6〜7月)は湿気で髪がうねりやすく、クセ毛が気になる人が増える傾向です。そのため、梅雨の季節に合わせてかけ直すのもおすすめです。
無理に短い間隔でかけ直すのではなく、自分の髪質・髪型・季節の影響を踏まえた頻度を意識することが、ダメージを最小限に抑えながら美しいストレートを長持ちさせる秘訣です。
3カ月未満でかけ直すのは避けるべき
「根元のクセが少しでも気になると、すぐにでも縮毛矯正をかけ直したい…」と思う人も少なくありません。ですが、1〜2カ月の短い間隔で繰り返すのは髪に大きなダメージを与えるため避けましょう。
縮毛矯正は薬剤と高温のアイロンで髪内部の結合を変化させる施術のため、短期間に繰り返すとキューティクルが傷み、枝毛や切れ毛が増えやすくなります。
さらに、縮毛矯正で使用するアイロンの幅は3cmほどが一般的です。最後の施術から3カ月経っていないと、新しく伸びた根元部分と前回処理した部分が重なり、矯正済みの髪に再び薬剤や熱が加わってしまうリスクがあります。
特にショートやボブの方は、根元のクセが目立ちやすく、この重なりによるダメージが大きくなりやすいです。
もし「まだ1カ月くらいしか経っていないのにうねりが気になる…」という場合は、すぐにかけ直すのではなく、美容師に相談してホームケアを見直すのがおすすめです。トリートメントやスタイリング方法を工夫するだけで、改善できることもあります。
縮毛矯正をかけるベストな頻度は髪の長さによって異なる

髪の長さは、縮毛矯正の頻度を左右する重要なポイントです。髪が長いほど重みがあるため、根元から伸びてきたクセが目立ちにくくなります。ここでは、髪の長さ別に縮毛矯正をかけるベストな頻度をご紹介します。
- ●ショート・短めボブは2~3カ月
- ●ミディアムは4カ月前後
- ●セミロングは5カ月前後
- ●ロングは6カ月前後
ショート・短めボブは2~3カ月
ショートや短めのボブは、伸びてきた根元のクセが目立ちやすい髪型です。髪が短い分、数センチのうねりでも全体のシルエットが崩れたり広がったりしやすいため、ほかの長さに比べて縮毛矯正の頻度は多めになります。
- ●短めのショート → 約2カ月に1回
- ●長めのショートやボブ → 約3カ月に1回
ただし2カ月に1回かけ直すと、前述したように前回の施術部分に薬剤や熱が重なり、髪に過度なダメージを与える可能性があります。特にショートは施術範囲が狭く、ダメージの蓄積が目立ちやすいため注意が必要です。
根元のクセが気になるときは、すぐ全体をかけ直すのではなく、美容師に相談して前髪・顔まわりのみなど部分矯正で対応する方法も検討しましょう。ブローやアイロンで一時的にクセを抑えるだけでも、次回の施術まで快適に過ごせるケースもあります。
ミディアムは4カ月前後
ミディアムヘアはショートよりも髪の長さと重みがあるため、根元のクセが出にくく、縮毛矯正の効果が持続しやすいのが特徴です。そのため、一般的には4カ月前後に1回の施術が適切な頻度とされています。
また、ミディアムは下記のようにアレンジの幅が広がる長さでもあるので、伸びてきた根元のクセを自然にカバーすることが可能です。
- ●トップをふんわりまとめる
- ●ハーフアップにする
- ●編み込みを取り入れる
髪型の工夫次第で、次の縮毛矯正までの間隔をさらに延ばすこともできます。ただし、軽めのレイヤーを入れていると髪の重みが減り、クセが出やすくなることもあります。頻度を決める際は、髪型・髪質・ダメージの状態を考慮しつつ美容師と相談することが大切です。
セミロングは5カ月前後
セミロングはミディアムより、さらに髪の長さと重みがあるため、根元からクセが伸びてきても目立ちにくいのが特徴です。髪全体の重さがストレートの形をキープしてくれるので、縮毛矯正の効果を比較的長く感じやすく、5カ月前後に1回の施術が目安となります。
ただし、セミロングでも髪型によって持ちに差が出る点には注意が必要です。なるべく長持ちさせたい場合は、重めのスタイルを選ぶと良いでしょう。
日々のお手入れのしやすさやライフスタイルに合わせて、美容師と相談しながらスタイルと頻度を決めることが美髪を保つポイントです。
ロングは6カ月前後
ロングヘアは髪全体の重みがあるため、根元から新しいクセ毛が伸びても目立ちにくいのが特徴です。そのため縮毛矯正の持ちも良く、6カ月前後に1回が適切な頻度とされています。
縮毛矯正をかけ直す間隔を長めに取れることから、薬剤や熱の使用回数を減らせるため、髪へのダメージを最小限に抑えられるメリットがあります。
ただし、ロングは一度ダメージを受けるとパサつきや切れ毛が目立ちやすくなります。縮毛矯正をかけない期間であっても、トリートメントやヘアオイルで保湿ケアを続け、毛先を中心にしっかりとケアすることが大切です。
毛先の縮毛矯正は基本的には不要

縮毛矯正は一度かけた部分には半永久的な効果があるので、施術後に毛先が再びうねることは基本的にありません。毛先にクセが出て見えるのは、根元の新しい髪が伸びてきた影響や、カラー・パーマなどによるダメージで毛先が広がることが原因です。
そのため、毛先に再度縮毛矯正をかける必要はほとんどありません。むしろ余計な薬剤や熱を加えることで、ダメージが進行してしまう恐れがあるので、縮毛矯正を重ねるのではなく、日々のケアで髪を守りましょう。
高頻度で縮毛矯正をかけることによるデメリット

高頻度で縮毛矯正をかけることによるデメリットとして、下記の3つが挙げられます。
- ●ダメージ蓄積により枝毛や切れ毛が増える
- ●髪質が硬くなる
- ●カラーリングしても染まりにくくなる
それぞれの具体的なデメリットについてみていきましょう。
ダメージ蓄積により枝毛や切れ毛が増える
縮毛矯正は、美容院で行う施術のなかでも最も髪に負担が大きい施術のひとつです。繰り返し行うことでダメージが蓄積し、髪の強度は少しずつ低下していきます。
特に頻繁にかけ直すと、薬剤による処理で髪表面のキューティクルが損傷し、内部の水分やたんぱく質が流出しやすくなります。その結果、髪は乾燥して弾力を失い、毛先のもろさが増して枝毛や切れ毛が発生しやすくなるのです。
ダメージが進行すると、見た目のツヤが失われ、ゴワつきやパサつきが目立ち、全体的にまとまりにくい髪になってしまいます。一度傷んだ髪は元の健康な状態に戻すことが難しく、最終的にはカットで取りのぞくしかありません。
髪質が硬くなる
縮毛矯正は、薬剤と熱の力で髪をまっすぐにする施術ですが、この高温の熱処理によって髪のたんぱく質が変質し、やわらかさを失って硬くなってしまうことがあります。これは卵の白身が熱で固まるのと同じ原理で、一度硬くなった髪は元のやわらかさに戻りません。
さらに、縮毛矯正では効果を高めるために強いアルカリ性の薬剤を使用するケースが多く、これも髪に負担を与える要因です。薬剤による化学的ダメージと熱によるダメージが重なることで、髪の質感はごわつきやすくなり、自然なやわらかさが損なわれてしまいます。
結果として、見た目も手触りも硬い印象になりやすく、不自然なストレートヘアに見えてしまうこともあります。自然でしなやかなストレートを保つためには、施術の頻度を守り、過度に繰り返さないことが大切です。
カラーリングしても染まりにくくなる
縮毛矯正をすると、前述したように熱によるたんぱく変性で髪が硬くなるため、カラー剤の浸透が悪くなり、明るめの色が入りにくくなるケースもあります。
さらに縮毛矯正後の髪は、ダメージの影響で表面が凹凸とした不均一な状態になりやすいです。このため、カラー剤が深く入る部分と入りにくい部分ができ、髪全体で色の濃淡が分かれてしまいます。
特に濃いカラーを入れる場合は、色ムラが目立ちやすく、不自然な仕上がりになるリスクが高くなります。そのため、縮毛矯正とカラーを両立させたい場合は、施術のタイミングや薬剤の選び方を美容師に相談することが大切です。
縮毛矯正の頻度を減らす&長持ちさせる方法

縮毛矯正は髪を理想のストレートにできる施術です。しかし、効果を最大限に引き出すと同時に髪への負担を最小限に抑えるためには、サロンでの施術だけではなく日々のホームケアが重要です。
適切なケアを続けることで、次に縮毛矯正をかけるまでの期間を延ばし、常に美しい髪をキープできるでしょう。ここでは、縮毛矯正を長持ちさせるための具体的なホームケアとして、下記の5つをご紹介します。
- ●シャンプーは低刺激のものを選ぶ
- ●髪を濡れたまま放置しない
- ●入浴後はトリートメントやヘアオイルをつける
- ●縮毛矯正から1週間は髪を下ろしたままにしておく
- ●クセが目立ってきたらヘアアイロンを使用する
縮毛矯正をかけ直す頻度を減らすためにも、上記を参考にホームケアを徹底しましょう。
シャンプーは低刺激のものを選ぶ
縮毛矯正後の髪はとてもデリケートな状態になっているため、シャンプー選びが仕上がりの持ちを左右します。洗浄力の強いシャンプーを使うと、髪を保護する油分や整ったキューティクルまで落としてしまい、うねりや広がりの原因になります。
結果として、縮毛矯正の効果が短くなり、乾燥やパサつきも目立ちやすくなるので、低刺激なアミノ酸系のシャンプーを使用するのがおすすめです。たとえば、ココイルグルタミン酸TEAやココイルメチルタウリンNaといった成分を含むタイプは、髪に必要な油分や水分を残しながら汚れだけをやさしく落としてくれます。
さらに、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分を多く含むシャンプーを選ぶと、縮毛矯正後の乾燥を防ぎ、しっとりまとまるツヤ髪をキープしやすくなるでしょう。
髪を濡れたまま放置しない
縮毛矯正をかけた直後の髪はデリケートで、数日は特にクセがつきやすい状態になっています。このときに濡れたまま放置すると、髪の重みや自然乾燥による不均一な乾きで、クセがついてしまうことがあるのです。
また、自然乾燥すると髪表面のキューティクルが開いたままになるため、摩擦や紫外線など外的ダメージも受けやすくなります。濡れたまま寝てしまうと枕との摩擦で切れ毛やうねりが出やすくなるため、必ず乾かしてから就寝しましょう。
髪を洗ったあとは、まずタオルドライで余分な水分を吸収し、その後ドライヤーで根元から毛先に向かって風をあてて乾かすことがポイントです。熱風を一点に集中させず全体に分散させ、仕上げに冷風をあてるとキューティクルが整い、ツヤ感もアップします。
入浴後はトリートメントやヘアオイルをつける
縮毛矯正をかけた直後の髪は一見するとツヤがありダメージが少なく見えますが、内部は薬剤の影響で弱っている状態です。このまま放置すると時間の経過とともにツヤが失われ、パサつきやゴワつきが目立つようになります。
そこで欠かせないのが、トリートメントやヘアオイルによるケアです。トリートメントは髪の内部に不足した水分やたんぱく質を補い、傷んだ部分を補修してくれます。シャンプー後は毛先を中心にトリートメントをしっかりなじませ、ブラシで梳かしながら成分を均一に行き渡らせましょう。
さらに、洗い流さないトリートメントやヘアオイルをドライヤー前に使うことで、熱から髪を守りながらまとまりのあるツヤ髪をキープできます。
縮毛矯正から1週間は髪を下ろしたままにしておく
縮毛矯正をかけた直後の髪は、まだストレートの形がしっかり定着していないため、外からの圧力やクセが残りやすい状態です。この時期にゴムで強く結んだり、ピンで固定したりすると、その部分に跡や不自然なうねりがついてしまうことがあります。
そのため、施術から1週間ほどは髪を下ろしたままにするのが安心です。就寝時も髪をまとめず、枕の上にふんわりと広げて眠るとクセがつきにくくなります。さらに、きつめの帽子やヘアバンドなども跡がつく原因になるため、施術後1週間は避けたほうがよいでしょう。
縮毛矯正をきれいに長持ちさせるためには、最初の1週間をどう過ごすかが大切です。「髪に余計な圧をかけないこと」を意識して扱うようにしましょう。
クセが目立ってきたらヘアアイロンを使用する
縮毛矯正を長持ちさせたいなら、気になる部分だけをヘアアイロンで整える方法がおすすめです。全体的にかけ直すほどではないけれど、根元のクセや前髪、顔まわりのうねりが目立ってきたときに部分的にヘアアイロンを使うと、自然に仕上がり、次の施術までの期間を延ばすことができます。
ただし、髪全体に頻繁にアイロンをかけるのは負担が大きく、枝毛や切れ毛の原因になるため、あくまでもポイント使いにとどめましょう。
使用する際は、120〜160℃の低めの温度に設定し、同じ部分に何度も熱をあてないように素早く仕上げるのがコツです。さらに、アイロンの前にはヒートプロテクトスプレーやヘアオイルを使用し、熱によるダメージを最小限に抑える一手間を加えると良いでしょう。
縮毛矯正当日のシャンプーは控えた方がよい

前述の通り、縮毛矯正をかけた直後の髪は薬剤の作用がまだ完全に定着していないデリケートな状態です。このタイミングでシャンプーをしてしまうと、摩擦や洗浄によってキューティクルが傷つき、ダメージやクセ戻りの原因になりかねません。
縮毛矯正は薬剤を2回塗布してストレートを固定しますが、1回目で決まるわけではなく、2回目の薬剤が髪に浸透し、空気に触れて安定するまでに約24時間(1日)かかるといわれています。そのため施術当日は、できるだけ髪に刺激を与えないことが重要です。
関連記事:縮毛矯正当日はシャンプーをしても良い?髪をいたわるシャンプーの方法や長持ちの秘訣をご紹介
縮毛矯正をやめたいときは根元部分が伸びるまで待つ
「もう縮毛矯正をやめたい」と思ったとき、すぐにストレート部分をなくすことはできません。縮毛矯正をかけた部分は半永久的にストレートが残るため、新しく生えてきた髪が十分に伸びてから、縮毛矯正部分をカットする必要があります。
目安としては、最後の施術から最低でも10cmほど髪を伸ばすのがおすすめです。10cmほど伸びれば縮毛矯正部分をまとめて切っても、地毛のクセとなじませやすくなります。髪は1カ月に約1cm伸びるため、完全に地毛に戻るにはショートで1年、ロングでは2〜3年ほどかかるでしょう。
途中経過では、縮毛矯正部分と地毛の境目に差が出やすくなるため、ヘアアレンジや部分的なストレートパーマ、ヘアアイロンを活用しながらうまく移行期間を乗り越えるのがおすすめです。
自分に合った頻度を守り、縮毛矯正を受けて美髪をキープしよう

縮毛矯正は、正しい知識とケアをすれば、クセ毛の悩みを解決し、毎日のお手入れを楽にしてくれる施術です。しかし、頻度を間違えると髪に大きな負担をかけてしまい、美しい髪を傷つけてしまう可能性があります。
ご自身の髪質やライフスタイルに合った最適な頻度を見つけ、担当の美容師と相談しながら、健康的で美しいツヤ髪をキープしていきましょう。
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