正しいムダ毛ケア方法を学ぶ機会は少ないもの。
「自分のケアは正しいのか?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、部位別のケア方法とそのメリット・デメリットを解説します。
ムダ毛ケアの正しい知識を知り、肌トラブルのない美しい肌を目指しましょう。
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身体の部位によって、適切なムダ毛処理の方法は異なります。
ムダ毛の処理方法が間違っていると、仕上がりがきれいではなくなったり、肌荒れなどの皮膚トラブルが起こったりする可能性もあるため、部位に合った方法を実践することは非常に大切です。
特に注意が必要な顔・腕・脇・すね・VIO・ヒゲ・背中の7箇所について解説します。
今までの方法が間違っていないか照らし合わせて、正しいムダ毛処理を実践しましょう。
部位別のムダ毛処理方法
カミソリやシェーバーで顔のムダ毛を処理する際には、必ずシェービング剤を使用しましょう。シェービング剤を使用することで、刃による皮膚への摩擦を軽減し、肌を傷つけにくくなります。
顔剃り直後は、マッサージ、パック、メイクなど肌に刺激を与えることは避けましょう。赤みやヒリつき、かゆみなどの肌トラブルが起こる可能性があります。
シェービング剤を使用しても肌に赤みが出る場合は、より肌への負担が少ない抑毛ローションを使うことも選択肢のひとつです。
腕のムダ毛処理は顔と同様、シェービング剤を使用して肌への負担を軽減させましょう。
おすすめのタイミングはバスタイムです。ムダ毛が水分を含み柔らかくなることで、肌へのダメージを最小限に抑えられます。
処理後の保湿も忘れてはいけません。ムダ毛を剃ることで、肌は少なからずダメージを受けています。傷ついた肌にうるおいをあたえるために、しっかりと保湿を行いましょう。
また、肌へのダメージを抑えるためにも、処理前後に日焼けしないように心がけましょう。
脇のシェービングは、皮膚を傷つけないよう脇のくぼみに注意して処理しましょう。見えにくい場合は、鏡を見ながら処理することもおすすめです。脇は、皮膚がデリケートで凹凸が多いため、傷つけないように注意が必要です。
刃を当てるのが難しい場合は、除毛クリームで処理することもひとつの手段です。シェービングと違って、肌を傷つける心配が少なく、一気に広範囲を処理できるメリットがあります。処理後は、低刺激の化粧水や保湿クリームを使って保湿しましょう。
万が一、処理後に肌の赤みやヒリつきが出たら、濡らしたタオルなどで肌を冷やしたうえでクリームやローションで保湿を行ってください。
すねのムダ毛は生えている範囲が広いため、除毛クリームで一気に処理すると手間がかかりません。処理できる範囲が視覚的にもわかりやすいため、シェービングのような「剃り残し」が生じる可能性も低いです。
ただし、除毛クリームは、肌が弱い方・敏感肌の方には合わない可能性があります。必ずパッチテストを行い、使用に問題がないか確認しましょう。
合わない場合は、カミソリ・シェーバーによるシェービングも選択肢の一つです。毛の流れに沿って剃り、無理な逆剃りはしないよう注意しましょう。
VIOのムダ毛処理は、風通しのよい清潔な空間で行いましょう。お風呂での処理は、雑菌が入りやすく、肌トラブルの原因となるため控えるほうが望ましいです
新聞紙を敷き、鏡などで処理部分を確認しながら慎重に行ってください。剃毛の場合、毛が長すぎるとうまく剃れないため、あらかじめはさみなどで約1~1.5cmにカットしておきましょう。処理前後は、低刺激の保湿剤を使って保湿を行ってください。
ヒゲをカミソリやシェーバーで処理する際は、事前に洗顔を行い、ヒゲと肌を温めて柔らかくしましょう。
処理後は、冷水や濡らしたタオルなどで毛穴を引き締め、低刺激の保湿剤を使って十分な保湿を行ってください。
ヒゲはほぼ毎日剃る方も多いため、きちんとした保湿と処理方法を実践しないと、肌へのダメージが蓄積されてしまいます。肌トラブルの原因となってしまうため注意しましょう。
背中のムダ毛は直接自分で見ることができないため、カミソリやシェーバーによる剃毛の場合、肌を傷つける可能性が高くなります。剃り残しが出てきやすいこともデメリットです。
肌に合った除毛クリームであれば、肌を傷つける心配も少なく、ムダ毛が残る可能性も低くなります。しかも、広範囲に渡る背中のムダ毛を一気に処理できます。
背中に除毛クリームを使用する際は、髪の毛に付かないよう注意しましょう。処理後は、低刺激の保湿剤で十分な保湿を行ってください。
ムダ毛処理方法別のメリット・デメリットを紹介します。それぞれの特徴を押さえて、自分に合ったムダ毛処理方法を取り入れましょう。
ムダ毛処理方法別のメリット・デメリット
カミソリ・シェーバーによるムダ毛処理は、最も手軽な方法です。初めてムダ毛処理をしたときに使ったのが、カミソリ・シェーバーだったいう方も多いでしょう。
ドラッグストアやコンビニなどで購入でき、価格も約100円台~3,000円台程度と安価な点もメリットです。持ち運びやすく、外出先や旅行先でも使用できます。
一方、デメリットとしてシェービング剤や保湿剤を適切に使用しないと、深剃りやカミソリ負けなどの肌トラブルを引き起こすリスクがあります。
肌トラブルによって、肌のターンオーバーの周期が乱れ、色素沈着を起こす可能性もゼロではありません。きちんとしたアフターケアを心がけるようにしましょう。
除毛クリームは、毛の主成分であるタンパク質(ケラチン)を溶かして除毛します。剃毛と違って、処理後の毛先がチクチクなりにくく、ツルツルとした仕上がりになるのがメリットです。
また、脇や背中などの自分では見えにくい部位や、腕や脚などの広範囲のムダ毛を一気に処理できることもメリットといえます。
一方で、除毛クリームは肌に直接塗るため肌への負担が大きいのがデメリットです。肌が弱い方や敏感肌の方は使用を避けたほうがよいでしょう。また、顔やVIOなどのデリケートな部分には使用できません。
除毛クリームには脱毛効果はないため、ムダ毛が伸びれば再び除毛する必要があります。何度もムダ毛処理を行うため、長期的に見ると費用がかさんで高額になりやすいのもデメリットでしょう。
毛抜きは、ドラッグストアなどで数百円で販売されており、手軽に安くムダ毛処理ができます。
毛根から処理するため、剃毛や除毛クリームなどの方法に比べて、キレイな状態を保ちやすいというメリットもあります。
一方、毛抜きは肌へのダメージが非常に大きく、痛みを伴う処理方法です。
毛を抜く際に、毛と一緒に毛穴も引っ張ってしまうことで毛穴がダメージを受け、埋もれ毛や黒ずみ、炎症(毛嚢炎)を引き起こすリスクもあります。ムダ毛処理に時間がかかる点もデメリットです。
ワックスは、専用ワックスをあたためて皮膚に塗り、冷えて固まったら一気に剥がすことでムダ毛を処理する方法です。市販の脱毛テープやワックスシートもありますが、日本ではサロンで行う「ブラジリアンワックス」が一般的です。
毛根から脱毛し、細かい産毛や古い角質も取り除けるため、一度でツルツルの肌に仕上がる点がメリットです。顔やVIOなどデリケートな部分にも使用できます。
ワックス脱毛のデメリットは、ワックスを剥がす際の痛みが強い点です。人によっては赤みやヒリつき、肌荒れなどのトラブルが起こる可能性もあります。
また、毛を約1cm残しておく必要があるため、ムダ毛を伸ばすことに抵抗がある方には向いていません。
抑毛ローションは、毛が生えるのを抑える効果が期待できます。
ほかのムダ毛処理方法に比べて肌へのダメージが少なく、痛みもほぼないため、肌が弱い方にも向いています。
一方で、今生えている太く濃い毛を薄くする効果は乏しく、ムダ毛のないツルツル肌を目指す方には向いていません。また、根気強く長期間使い続ける必要がある点は注意が必要です。
光美容器は、光を照射して毛根組織に熱ダメージを与えることでムダ毛ケアを行います。
サロンで採用されているIPL方式が自宅でできるため、わざわざ予約を取ってサロンに出向かなくてもよい点がメリットです。サロンで肌を出すのが恥ずかしいという方にも向いています。
また、シェービングなどのムダ毛処理方法に比べて、仕上がりがキレイで、ツルツルな肌が目指せることも魅力です。
シェービングの場合は、表面のムダ毛を処理するだけであるため、あくまで一時的な対策となります。光美容器の場合は、継続使用することにより徐々にムダ毛が目立ちにくくなります。
光美容器のデメリットは、背中などの手の届かない箇所は自分で処理しづらいことです。ほかのムダ毛ケア方法と組み合わせながら、効果的に使用しましょう。
【代官山クリニック 蘆田英珠先生のコメント】
IPLとは、光エネルギーを照射することでムダ毛ケアや美肌効果がある、サロンでも使われているテクノロジーです。
ムダ毛ケア効果ももちろんですが、美肌ケアも一緒にできるというのは、カミソリ処理では絶対にできないことですね。
男性の場合、毛が太くて濃い方が多いため、シェービング剤を多めに塗ることをおすすめします。
ムダ毛処理後の保湿も忘れてはいけません。ドラッグストアで購入できる化粧水や保湿クリームで構わないので、必ず肌をうるおしましょう。
ムダ毛処理後は、肌が敏感になっているため日焼けにも注意が必要です。外にいる時間が長い方は日焼け止めなどで日焼け対策を行いましょう。
ムダ毛処理についてよくある質問と回答をまとめました。
答えは誤りとなります。よく剃毛を続けると毛が濃くなるという迷信がありますが、事実は異なります。
毛は根元が太く、だんだんと細くなる構造をしています。そのため、細い部分を剃ると、根本の断面が見えるため、毛が太くなった・濃くなったと思ってしまいがちです。
実際には毛の量が増える、毛深くなるということはありませんので安心しましょう。
肌をなるべく傷めずに毛を剃るには、3つのポイントがあります。
しっかり剃ろうと、毛の流れに逆行して剃ると深剃りやカミソリ負けの原因となります。シェービング剤をしっかり塗布し、毛が生えている向きに沿って軽く剃りましょう。
また、ムダ毛処理前に肌を温めることで肌と毛が柔らかくなり、カミソリが肌に引っかかりにくくなるため、肌への負担を軽減できます。