清潔感を保つために、ムダ毛を処理をする男性が増えています。
しかし、女性に比べて男性の処理方法に関する情報は少ないです。また、体毛が濃く、処理にかかる時間を煩わしく感じている方も多いはずです。
間違った方法でケアを続けると、カミソリ負けなどの肌トラブルにつながります。
男性におすすめの処理方法を知り、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで自分に合った方法を取り入れましょう。
男性の毛は、女性に比べて太くて濃く、ゴワゴワしていることが特徴です。毛が太いぶん、毛穴も目立ちやすい傾向にあります。
特に、男性ホルモンの影響を受けやすいヒゲ・胸毛・お腹の毛(ギャランドゥ)・耳毛、脇毛、VIOなどは、太くて濃い毛になりやすいです。これらの体毛には、生え方がバラバラで、体臭の原因となる「アポクリン汗腺」を持つという特徴もあります。
また、体毛が濃いとアポクリン汗腺の数が多い傾向にあるため、ワキガになる確率が高いといわれています。さらに、汗などが毛に付着して残りやすいこと、汗が乾きにくく雑菌が繁殖しやすいことも影響します。
男性のムダ毛処理で気をつけるべきことを部位別に解説します。
部位によって適切な方法を取り入れ、肌トラブルを防ぎましょう。
顔のうぶ毛の処理にカミソリやシェーバーを使う場合、処理前に蒸しタオルなどで肌を温めましょう。毛を柔らかくしておくことで、肌への負担を軽減できます。
処理時には、シェービング剤をたっぷり使い、肌への摩擦を軽減させましょう。シェービング剤を毛の流れに逆らって塗ると、寝ている毛が立ち上がりシェービングしやすくなります。
うぶ毛を剃るときには、毛の流れに沿ってなるべく一度で剃りましょう。何度も同じ箇所を剃ると、肌への負担が大きくなります。
処理後は、濡れタオルなどで顔を優しく拭き取り、低刺激の化粧水や保湿クリームを塗りましょう。
カミソリやシェーバーで深剃りすると、青ヒゲは目立ちにくくなりますが、皮膚を傷つけてしまい、炎症の原因となるため注意が必要です。また、毛が濃い場合は、しっかり剃っても青ヒゲが目立ちます。
顔のうぶ毛と同様、シェービング剤を使うことで肌へのダメージを抑えられます。
最初は、頬などの面積が広い部分から剃っていきましょう。その間にアゴや口周りの硬い毛にシェービング剤がなじみ、毛が柔らかくなります。
アゴや口周りの毛を剃るときは、カミソリを持っていない手で剃る場所の近くを押さえましょう。皮膚が平らになり、しっかり剃れます。
胸は、肋骨や鎖骨などの起伏があり、処理が難しい部位です。
カミソリやシェーバーを使う場合は、起伏に合わせてカミソリの向きを変えるなどして慎重に剃りましょう。
胸毛が長い方は、シェービング前にハサミやボディヘアトリマーなどで短くしておくと処理しやすいです。
肌への負担を和らげるために、シェービング剤を使うことをおすすめします。
胸全体にシェービング剤を広げ、毛の流れに沿って優しく剃りましょう。ある程度剃り終わったら、剃り残しがないか確認します。
剃り残しがある場合は、シェービング剤を追加し、毛の流れに逆らって深剃りすると剃り残しが起こりにくいです。深剃りする場合も、肌を傷つけないよう優しく剃ることを心がけましょう。
関連記事:ツルツルを目指す胸毛の処理方法を解説|なぜ胸毛が生える人と生えない人がいるのか
お腹やおへそ周りの皮膚はとてもデリケートです。カミソリやシェーバーを使用する場合は、シェービング剤をたっぷり使い、肌を傷つけないよう優しく剃りましょう。
シェービング後は、必ず化粧水やクリームで保湿してください。肌が弱い方は、低刺激なものがおすすめです。
カミソリ負けなどが気になる場合は、除毛クリームも検討しましょう。敏感肌用の除毛クリームを使えば、肌への負担を軽減できます。
除毛クリームを使う場合は、説明書に従い、使用前に必ずパッチテストを行いましょう。
カミソリやシェーバーで腕の毛を処理する場合、毛の流れに沿って、肩、肘、前腕、手の甲という順で剃りましょう。
肘はシワが寄って処理が難しいため、肘を曲げた状態で剃る方法がおすすめです。
利き手の毛を処理する際は、誤って皮膚を切らないよう、ゆっくりと剃りましょう。除毛クリームを使う方法も選択肢のひとつです。
関連記事:適切な腕毛処理で肌トラブルを回避しよう|ツルツルな腕を目指すコツを紹介
脇は、毛の方向がバラバラで、くぼみがあるため処理が難しい部位です。脇毛を綺麗に剃るには、毛の方向に合わせてあらゆる方向から刃を当てる必要があります。
また、脇の皮膚は柔らかいため、カミソリやシェーバーで傷つきやすいです。シェービング剤をしっかり塗り、直接見づらい場合は、鏡を見ながら処理しましょう。
なお、カミソリやシェーバーで処理する場合、毛が長すぎると上手く剃れません。ハサミなどで短くカットしてから剃りましょう。
関連記事:適切な脇毛処理で肌トラブルを減らすコツを紹介-脇毛の自己処理方法を解説
すね毛は範囲が広く、見えにくい部分もあるため処理が難しい部位。見えにくい部分は、鏡を使うなどして慎重に剃りましょう。
また、範囲が広いため、何度もカミソリやシェーバーを当ててしまいがちです。何度も剃ると肌への負担が大きくなるため、シェービング剤を塗り、なるべく一度で剃りましょう。
まずは、毛の流れに沿って処理し、剃り残しがある場合は、毛の流れに逆らって深剃りすると綺麗に仕上がります。
処理が面倒な方や、怪我のリスクを抑えたい方は、除毛クリームもおすすめ。必ずパッチテストを行ってから使用しましょう。
関連記事:おすすめのすね毛処理方法を紹介|方法別のメリット・デメリットを解説
VIOは、非常に皮膚がデリケートな部位です。シェービング剤をたっぷり塗り、皮膚を傷つけないよう、鏡を見ながら慎重に剃りましょう。
ただし、カミソリやシェーバーでVIOのムダ毛を剃ると、伸びてきた毛がチクチクします。かゆみや炎症につながるため、毛量が多い方には向いていません。
ヒートカッターなら、毛先を熱で溶かすため、伸びてきた毛先が丸みを帯びており、チクチクしにくいです。
関連記事:VIOの安心な自己処理のやり方を紹介
ムダ毛処理方法ごとのメリット・デメリットを紹介します。
それぞれの特徴を押さえて、自分に合った方法を実践しましょう。
カミソリやシェーバーによるムダ毛処理は、手軽で簡単な方法です。ヒゲしか処理していない男性にとっても使い慣れたツールでしょう。
使用できる部位も多く、電動シェーバーであれば、出先でも使用できます。
カミソリやシェーバーのデメリットは、伸びてきた毛先がチクチクしやすいことです。特に、すね毛やVIOなどの太い毛を処理したあとは、毛先が服や下着とすれて、かゆみや炎症に繋がります。
また、シェービング剤の不足や頻繁なシェービングによって、肌にダメージが蓄積し、カミソリ負けなどの肌トラブルを起こすリスクも高いです。
手軽で簡単なぶん、やり方や頻度に気をつけないと肌トラブルをまねき、余計な手間とコストがかかる可能性があります。
毛抜きは、シェービング同様、安く手軽にできる処理方法です。
毛根から毛を抜くため、シェービングに比べて毛がない状態が長くなり、処理回数が少なくなります。
一方で、処理に時間がかかり、範囲が広い部位には向いていません。
また、毛を抜くときに毛穴まで傷つけてしまい、埋没毛や毛嚢炎などの肌トラブルを起こす可能性があります。
太くて濃い毛は、抜くときに痛みを伴う点もデメリットです。
除毛クリームは、クリームを塗って数分放置するだけで処理できる簡単な方法です。
腕や脚、背中、お腹など広範囲の処理に向いています。
毛先を溶かすため、伸びてきた毛先がチクチクしにくいこともメリットです。
デメリットとしては、敏感肌の方には使えないことが挙げられます。
敏感肌以外の方でも、指定時間を超えてクリームを放置したり、頻繁に使ったりすることで肌に負担がかかります。説明書をよく読み、指示を守って使いましょう。
抑毛ローションは、男性ホルモンの作用を抑え、ムダ毛を目立ちにくくする効果が期待できます。
ほかの方法に比べて、肌への刺激がほとんどありません。保湿力がある商品が多く、シェービング後の保湿剤としても使えます。
デメリットは、即効性がないことです。また、太く濃い毛にはあまり効果が期待できないため、男性には不向きでしょう。
ヒゲ剃りやシェービング後のアフターケアに使う方法がおすすめです。
ワックスは、温めた専用ワックスを塗り、冷えて固まったら一気に剥がしてムダ毛を処理する方法です。
毛を毛根から抜き、同時に細かい産毛や古い角質も除去するため、ツルツルとした綺麗な肌に仕上がります。
デメリットは、痛みが強いことです。特に、男性は毛が太いため、女性よりも痛みを感じやすい可能性があります。
また、肌が弱い方は炎症を起こし、肌が赤くなることもあります。プールや海などのイベントがある方は、余裕を持った日程で受けましょう。
クリニック・サロンでは、光やレーザーを使ってムダ毛ケアを行います。
複数回通うことで、ムダ毛や毛穴が目立ちにくくなる効果が期待できます。徐々に自己処理の回数が少なくなるため、処理に煩わしさを感じている方にぴったりです。冷却や保湿クリームなどのアフターケアも充実しています。
一方で、ほとんどのクリニック・サロンで、施術前にシェービングによる自己処理が必要です。また、効果が実感できるまでに複数回通う必要があるため高額になり、忙しい方は利用しづらいというデメリットがあります。
光美容器は、光が黒い色素(メラニン色素)に反応して発生する熱でムダ毛にアプローチする方法です。腕やすね毛、ヒゲ、お腹、Vゾーンなど複数の部位で使用できます。
徐々にムダ毛が目立ちにくくなるため、ケアの時短につながる点もメリットです。家族やパートナーとシェアしてムダ毛ケアができます。
デメリットは、背中など手の届かない部位は自分でケアできない点です。また、操作を誤るとやけどのリスクがあります。
クリニックやサロンと同様、使用前にはシェービングによる自己処理が必要です。