コラム vol10

ぎっくり腰の痛みを和らげる
ストレッチ
寝ながら簡単にできる方法を紹介

ぎっくり腰の痛みを和らげるストレッチ|寝ながら簡単にできる方法を紹介 ぎっくり腰の痛みを和らげるストレッチ|寝ながら簡単にできる方法を紹介

ぎっくり腰は、「急性腰痛症」と呼ばれ、腰の筋肉や靭帯に急激な負荷がかかることで損傷し、炎症を起こしている状態を指します。
激痛で寝返りすらうてないケースもあれば、痛みや張りを感じながらも、立つ・歩くといった日常生活動作ができる軽度から中等度のケースも、ぎっくり腰に含まれます。
本記事では、ぎっくり腰の痛みを和らげることが期待できるストレッチを紹介しています。
寝ながら取り組めるストレッチも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ぎっくり腰のときの
ストレッチの注意点

ぎっくり腰の時のストレッチの注意点

ぎっくり腰の痛みを和らげるためにストレッチに取り組む場合、実施しないほうが良いケースもあるため注意が必要です。

ストレッチをしないほうが良いときは、少し動くだけでも激しい痛みがある場合です。
この場合は、筋肉や靭帯の炎症が強い可能性があります。
無理にストレッチを行うと、痛みがさらに悪化し、回復が遅れる恐れがあります。
特に、立ち座りや歩行時に激しい痛みがある場合はストレッチを中止して安静に努めましょう。

一方、ストレッチをしても良いときは、痛みが落ち着いて、立ち座りや歩行などの日常生活動作ができるようになったときです。
見極めが少し難しいですが、完全に痛みが取れていなくても、日常生活動作が比較的スムーズに行えるようであれば、簡単なストレッチであれば実施可能でしょう。
少しずつ体を動かし、筋肉が硬くなるのを防ぐことが大切です。

ぎっくり腰の痛みを和らげる
ストレッチ

軽度のぎっくり腰の場合は、痛みが強くない範囲で行う軽いストレッチによって、痛みが緩和するケースがあり
ます。
ストレッチを行う際は、腰周りのストレッチに加え、ぎっくり腰の影響で負担がかかりやすい大殿筋(お尻の筋肉)やハムストリングス(太ももの裏の筋肉)も伸ばすことでより効果的になるでしょう。

以下では、ぎっくり腰の痛みの緩和に役立つと考えられる、簡単なストレッチを紹介します。

寝ながらできるストレッチ(片ひざ抱えストレッチ)

ぎっくり腰の痛みを和らげるストレッチとしておすすめなのは、片ひざ抱えストレッチです。

硬くなった背中からお尻にかけての筋肉(大殿筋)を伸ばすストレッチで、腰を丸める動作によって、腰背部の筋緊張が緩和され、痛みの軽減が期待できます。

ストレッチの際のポイントは、ゆっくりとした動作でひざを抱えることです。
力任せに引っ張らず、腰の痛みと相談しながら慎重に実践してください。

  • 1.

    仰向けに寝て、息を吐きながら、胸に近づけるイメージで片方のひざを抱える。
    ※もう片方の足は、ひざが浮き上がらないよう真っすぐにキープしましょう。

    寝ながらできるストレッチ
  • 2.

    15秒程度呼吸をしながらその姿勢をキープする。

  • 3.

    片ひざを床に戻して、仰向けの状態に戻る。

    寝ながらできるストレッチ
  • 4.

    1~3を片足ずつ、3~5セット行う。

寝ながらできるお尻のストレッチ(4の字ストレッチ)

4の字ストレッチは、梨状筋を中心としたお尻の筋肉を伸ばすことができるストレッチです。

梨状筋は股関節の動きと骨盤の安定に関与しているため、硬くなると腰痛の原因になることがあります。
梨状筋が緩むことで、股関節や骨盤の動きがスムーズになり腰痛の緩和が期待できます。

ただし、姿勢によっては腰に負担がかかりやすいため、痛みを感じたら無理をせず中断しましょう。

  • 1.

    床に仰向けになり、両ひざを立てる。

    寝ながらできるお尻のストレッチ
  • 2.

    ひざを曲げたまま片方の足を浮かせ、反対側のひざの上に浮かせた足の足首を乗せる。

    寝ながらできるお尻のストレッチ
  • 3.

    2の状態を20~30秒間キープし、足を入れ替えて同様に行う。

  • 4.

    1~3の動きを2~3セット行う。

腰を丸めるストレッチ

腰を丸めるストレッチは、ぎっくり腰におすすめのストレッチのなかでも、可動域の調整がしやすく無理なく行いやすいストレッチ
です。

腰を丸める動きは、お腹の筋肉(腹直筋)を軽く収縮することで、反対側の筋肉である脊柱起立筋など背中から腰にかけての筋肉が緩みやすくなり、痛みの軽減が期待でき
ます。
また、腹筋の収縮によって適度な腹圧がかかることで、腰椎を内側から支える安定性も高まります。

ストレッチの際は呼吸を止めないように、痛みの出ない範囲でゆっくりと背骨全体を丸める意識で行いましょう。

  • 1.

    椅子にやや浅めに座る。

    腰を丸めるストレッチ
  • 2.

    息を吐きながら、お腹の筋肉を収縮させるイメージで腰を丸める。

    腰を丸めるストレッチ
  • 3.

    呼吸を止めないように、10~15秒間キープする。

  • 4.

    1の状態に戻り、息を吸いながら背伸びをするように腰を伸ばす。

  • 5.

    1~4を10回程度行う。

上体を前に倒すストレッチ

椅子に座ったまま上体を前に倒すストレッチも、ぎっくり腰の痛みの緩和に役立つと考えられています。

上体を前に倒すストレッチは、腰からお尻にかけての広範囲の筋肉(脊柱起立筋・腰方形筋・大殿筋など)を緩める効果があります。
また、前屈の姿勢をとることによって腰部の緊張が和らぎ、結果として痛みを感じにくくなるケースもあります。

ストレッチの際は、必ず椅子に座って行い、痛みの出ない範囲でゆっくりと動きましょう。
立った状態での前屈ストレッチは体重がかかり、腰への負荷が強くなりすぎる可能性があるため注意しましょう。

  • 1.

    椅子にやや浅めに座る。

    上体を前に倒すストレッチ
  • 2.

    腕を伸ばした状態で、上体を前に倒す。
    ※余裕がある人は両手を床につけて筋肉を伸ばしましょう。

    上体を前に倒すストレッチ
  • 3.

    呼吸を止めないように10~15秒間キープする。

  • 4.

    1~3を10回程度行う。

タオルを使ったハムストリングスのストレッチ

タオルを使ったハムストリングスのストレッチもおすすめです。

このストレッチは、ぎっくり腰の際に硬くなりやすい太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)を優しく緩めることができます。
ハムストリングスが硬くなると骨盤が後ろに引っ張られやすくなり、腰部の筋肉に余計な負担がかかる可能性がありますが、ストレッチによって軽減が期待できます。

ストレッチの際は、上体を起こすと腰への負担が大きくなるため、仰向けの姿勢でタオルを使い、無理のない範囲で行いましょう。

  • 1.

    仰向けで寝転がり、タオルを片方の足の裏に掛けて足を持ち上げる。

    タオルを使ったハムストリングスのストレッチ
  • 2.

    1の姿勢を15秒キープし、足を入れ替えて同様に行う。

  • 3.

    1~2の動きを3~4セット行う。

ストレッチをする際のコツ

ストレッチをする際のコツ

ストレッチをする際のコツは、過度な伸びを感じる手前で止めることです。

多くの人が、ストレッチは筋肉を強く伸ばすほど効果が高いと考えがちですが、必ずしもそうではありません。
筋肉を過度に伸ばし過ぎると、身体が危険を感じて伸張反射(1)が働き、かえって筋肉が緊張し、硬さが増してしまう場合もあります。

特に、ぎっくり腰のストレッチでは、すでに筋肉が緊張した状態にあるため、ストレッチでは「軽く伸びている」と感じる程度に留めることが重要です。
少し物足りないと感じるくらいのストレッチでも効果は十分に期待できます。

(1)参考:伸張反射とは|日本ストレッチング協会

まとめ

本記事ではぎっくり腰の痛みを和らげるストレッチについて紹介しました。

痛みが強い時期を除いた回復期においては、ストレッチが症状の改善や再発予防に役立つ場合もあります。
無理のない範囲でストレッチを行い、体の状態を確認しながら実践しましょう。
本記事で紹介したストレッチは難易度も高くなく、比較的取り入れやすいものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

ただし、症状には個人差があるため自己判断で無理に行うことはおすすめできません。
不安がある場合は、医療機関を受診して専門家の判断を仰ぐようにしましょう。

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